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第239話 上司が社員に賃金の説明ができない会社は生き残れない

2024-12-25

日本人は相変わらず賃金について質問するのが苦手です。ただ、ここ最近は上司に自社の賃上げ率を聞く社員が増えてきています。これはこの50年間で初めての傾向です。こんなことはかつてありませんでした。

これほど毎日賃上げに関するニュースが報道されていれば、社員も関心を持たざるを得ません。とはいえ、欧米と同じように全ての社員がボスと直接賃金交渉をするような時代にはまだまだならないでしょう。

しかし、社員の賃金に対する関心が大きく高まっていることを知らなければ、経営者は今まで通り、「社員は今の賃金または賃上げ率に満足している」と錯覚してしまう可能性があります。このままでは、社員の定着率は知らず知らずのうちに著しく下がっていくことになるでしょう。

例えば、現金を30万円持っているとします。この30万円を銀行に預金しようと考え、金利を調べました。A銀行は金利が1.8%、B銀行は金利が5%です。30万円を銀行に10年預けたとして、複利で増えていくと、A銀行は10年で35万円、B銀行は10年で48万円になります。電卓をたたけば簡単にこの金額の違いが分かるため、100人いれば100人全員がB銀行に預けるでしょう。

この事例の金利を賃上げ率に置き換えて考えれば分かるように、昨今の賃上げ率の報道は少なからず社員に影響を与えることになります。社員は、今の会社の賃上げ率と報道されている高い賃上げ率を計算して比べるでしょう。賃上げ率が違うことでこれほど賃金に違いが生まれると分かれば、社員の内心は穏やかではありません。つまり、賃上げ率の報道によって、多くの中小企業では人材の流出、定着率の低下が間違いなく起きることになるのです。※一部、既に起きています。

これからの日本では、自社の賃上げ率を社員に明確に説明できなければなりません。今まで中小企業の賃上げ率は1.8%程度でした。連日報道されているような5%の賃上げを簡単に実現することはできないでしょう。しかし「我が社でも5%賃上げできる、賃上げしたい」と発表することが必要になりました。

これまでと同じように1.8%賃上げするときの業績と、5%の賃上げができるときの業績は大きく違いがあるでしょう。しかし、社長が「賃上げ率が5%になるときの業績は○○です」と発表したら、社員はどのように反応するかご存知でしょうか。

経営者ですら難しいと思うような、賃上げ率5%を実現するときに必要な業績を見たとしても、社員は5%の賃上げが可能であればその業績を実現したいと考えるのです。基本的に全社員がそう思います。全社員がその業績の実現に向けて取り組むのであれば、それは単なる今までの仕事の“改善”ではなく、“改革”レベルの取り組みになるでしょう。これは社員が大きく成長することを意味します。

私たちは賃上げ率5%の実現が難しいことは重々承知していますが、ほとんどの社員はその難しさを理解していません。このままでは賃上げ率5%を公表している企業へ安易に転職してしまいます。5%賃上げするときの業績を示すことで、社員は「この会社は賃上げ率5%を考えている会社である」と知り、この会社はいい会社であるとしっかりと理解することになるのです。

中小企業の経営目標達成時の賃上げ率は、基本的には2%前後でしょう。これからは経営目標と合わせて賃上げ率5%を実現できる業績も社員に示さなければなりません。
仕組みを通じて「我が社も賃上げ率5%を目指せる」と発表することで、社員は賃金について上司に聞く必要がなくなります。ぜひ、社員には賃上げできる業績を分かりやすく説明してください。

この賃上げ率5%を実現するための経営目標がどの位なのかは、実際に人事制度をつくった上でしか発表できません。間違った発表をしたら、経営上大きなリスクになるからです。その人事制度をつくりたい方はぜひ成長塾にお越しください。

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