第230話 賃金表の見直しが必要になりました
2024-10-23
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弊社が開催している「成長塾」は、2024年10月現在でこれまで1400社の企業が修了されました。
成長塾では、経営者の今までの評価や賃金の決め方を可視化して、経営者の想いを仕組みにします。そのため、賃金制度は過去の賃金支給実績をベースにつくります。経営者がこれまでやってきた評価を基に昇給・賞与の決め方を仕組みにしたのが賃金制度です。
過去に成長塾に参加された企業で、経営目標を実現したときの平均賃上げ率は1.8%でした。これまでの大手企業が2%前後の賃上げであった時代を考えれば、1.8%は競争力のある賃上げ率といえたでしょう。
ところが、これから日本の賃上げ率は毎年最低5%以上が求められるようになります。当然、これまでの賃上げ率1.8%の実現を考えると、5%の賃上げは難しいでしょう。しかし、社員からすれば5%以上賃上げしている企業の名前が次から次へと報道されているため、ほとんどの企業が賃上げ率5%以上になっていると錯覚している可能性があります。もはや、賃上げ率について社員が納得のいくような説明をしなければ、定着することはありません。賃上げ率が5%未満では、社員は次の転職先を検討するようになるでしょう。
これから社員の転職を引き留めるためには、賃上げ率5%以上を実現できる経営目標を発表することが求められるようになりました。このとき、たとえ今まで以上に高い経営目標であったとしても、実現することで賃上げ率5%が約束されているのであれば、全社一丸となって経営目標の実現を目指すようになります。
しかし、ここで必要なのが1.8%の賃上げ率を基につくった賃金表を、賃上げ率5%を実現するために見直すことです。
成長塾でつくる賃金制度は、基本給の内訳が「属人給」と社員の成長度合いによって変わる「成長給®」で占められています。社員の成長に伴い昇給する際は、この「成長給」で昇給することになります。基本的には、この昇給するときの金額が今よりも平均倍以上の金額になるよう見直しをしなければ、5%の賃上げは難しくなってきます。
成長塾のように、経営者自身が賃金制度をつくったのであれば、自分でこの見直しをすることができるでしょう。しかし、コンサルタントから既成の賃金表をもらった経営者は、自分で賃金表を見直すことができません。
これから毎年最低賃金が5%以上上がると、社員の昇給額も毎年8000円以上昇給することになります。そのため賃金表は、場合によっては1年に1回は見直しをする必要があるでしょう。
これは、自分で賃金制度をつくった経営者にとっては決して難しいことではありません。仕組みがあればボタン一つで見直しをすることができます。さらに、社員にどのような点を見直したのか説明すること自体も仕組み上でできるため、苦労することはありません。
これからの高賃上げ率の時代においては、すでに鉛筆なめなめで賃金を決めることは不可能になりました。それではとても社員には説明できませんので、将来に対する不安から定着率は悪化してしまいます。現時点で、仕組みで昇給・賞与を決めることのできない会社は、仕組みをつくり、見直しまでできるようにしてください。すでに賃金表をお持ちの方は、5%賃上げ時代に合った形で見直すことをおすすめします。
今まで賃金は勘で決めてきたので社員に説明できないという方は、至急対策が必要です。なぜなら、説明できなければ社員は定着しません。ぜひ成長塾に参加して、貴社独自の賃金制度をつくってください。成長塾では賃金表を簡単に作成できる仕組みがあります。
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