第136話 女性社員に活躍してもらうために絶対に必要なこと
2022-11-22
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現在の日本企業は、管理職を占める女性社員の割合が低いことが問題になっています。主要先進7か国(G7)の中で日本は最下位という結果です。
女性社員を男性社員と同じように成長シートで公平公正に評価し、処遇を決めることは重要なことと言えるでしょう。なぜなら、日本ではこれからさらに労働力不足になりますが、もともと女性の企業での活躍は限られており、十分に力を発揮している状況ではありません。
有能な女性社員の活躍の可能性を閉ざすことは、企業にとっても実にもったいないことです。これからの日本において、女性社員の活躍は企業の発展を左右します。
この女性社員の活躍を促進するためには、企業において二つの仕組みが必要です。
一つは成長シートで男女の区別なく評価する仕組みをつくることです。
処遇は成長シートで算出された成長点数で決めることになります。昇給・賞与・昇進・昇格はすべて成長点数で決めることになり、男女によって違いはありません。
もう一つは雇用条件の違いで賃金を決める仕組みをつくることです。
女性社員の中には結婚し、出産・育児を経て復職する社員もいるでしょう。その復職時に賃金はどう決まるかを明確にしている会社はあまりありません。
まず大事なことは、復職後も成長シートを活用し、成長点数で昇給・賞与、賃金を決めることです。しかし、復職しても家庭の状況によって育児などさまざまな仕事上の制約が発生し、休職前と同じ条件で仕事ができない可能性があります。
例えば、「職種限定にしたい」「勤務地限定にしたい」「短時間で仕事をしたい」「残業ができない」「早朝深夜の業務はできない」など、さまざまな雇用条件を抱えている場合、まったく制約の無い社員と同等の賃金を支給することはできないでしょう。
そのため、この雇用条件の違いを「雇用条件係数(R)」として、現在の賃金に掛け算することが必要になってきます。例えば、フルタイム8時間勤務から7時間勤務に変更したいのであれば、支給する金額は8分の7という計算になります。残業できないという場合は、例えば賃金に「0.9」の雇用条件係数をかけることになるかもしれません。
それぞれの会社の状況によってこの係数は違いますが、雇用条件の種類は企業規模、業種によってそれほど違いはありません。そのため、社内でこの雇用条件と雇用条件係数を全て明らかにして、女性社員の働き方によって雇用条件係数を賃金にかけることを前もって説明しておくことが必要です。
「通常の雇用条件とは違う働き方をする社員は、それぞれの家庭環境によって違いがあり、そしてその違いを会社として受け入れるために雇用条件係数をかけている」と分かれば、働き方が違う社員に対して全社員が「大変ですね!」と理解を示すことができるようになります。
この二つの仕組みをつくることが、女性社員の会社での活躍を大いに促進することになります。
女性社員が出産や育児により一時休職する時に、自分がやがて会社に戻った時にさまざまな雇用条件を受け入れ、そして賃金がどう変わっていくのか説明できる仕組みはあるでしょうか?
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