第85話 上司のマネジメントの適性の見分け方がある
2021-10-12
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日本では、中堅職層にステップアップして部下が配属されてからマネジメントの教育を始めます。ところが、なかなか思うように上司が部下を成長させることができずに困っている経営者は多いでしょう。
まず知らなければならないことは、中堅職層にステップアップした社員はマネジメントができるから中堅職層になったのではなく、一般職層のプレーヤーとしての仕事が優秀であるために中堅職層にステップアップしたのです。その事実を忘れてはいけません。
マネジメントができるかどうか、通常は中堅職層にステップアップしてから分かることになります。中堅職層になった社員は中堅職層の成長シートを見て、自分の仕事は今までやっていたプレーヤーの仕事に、マネジメント(部下指導)の仕事が加わることを初めて知ります。このときに、中堅職層にステップアップした社員の「部下指導」の最初の評価は1点になります。初めてやる仕事の成長基準は、全て1点からスタートします。まずはこのことを経営者がその社員に伝えることが必要です。
本当にこの中堅職層になった社員が部下を育てることができるかどうか、経営者はヒヤヒヤしながら部下を任せた上司の日常の行動を見ているでしょう。実はこの心配を早く解決する方法があります。それは、一般職層の成長シートの成長基準に「他の社員に教える」を最高の評価5点に入れ、中堅職層にステップアップする前に説明しておくことです。それによって、プレーヤーとして優秀な社員は高い成果を上げるだけではなく、そのやり方を他の社員に教えることに取り組むようになります。
最初は高い成果を上げるやり方を他の社員に説明したからといって、それを聞いた社員が「はい分かりました」と成果を上げられるほど簡単ではありません。最大の問題は、他の社員に分かりやすく説明できるかです。これがなかなかできません。そのため多くの場合、「説明したのにやらないのはやる気がないからだ!」という一言で終わらせてしまう傾向があります。
優れたやり方を教えられた社員が理解をして、実際に行動して成果を上げることができたら、教えた社員はその苦労を経て“あること“を学ぶことになります。”あること“とは「言ってもできない社員がいる。それは本人の問題ではなく、自分の説明の仕方に問題がある」です。これを一般職層にいるときに理解することです。
苦労して教えた社員は、教えられて成果を上げた社員から感謝されるようになります。
「ありがとうございます!」
その一言がこの社員の更なる感謝欲を高めることになります。
成長シートの成長基準を工夫することによって、中堅職層にステップアップする前段階、一般職層の段階で他の社員に教えることができるかどうかを評価することができます。基本的には中堅職層にステップアップした段階で部下を持ち、部下の指導をすることになりますが、その段階ですでに部下指導が上手にできるか分かっているかどうか。これは組織運営上とても重要でしょう。
一般職層の成長シートではその成長基準の5点に「他の社員に教えた」を加えていますか?
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