第83話 大手企業だけの問題ではない「45歳定年説」
2021-09-28
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サントリーホールディングスの新浪剛史社長が、「45歳定年説」を経済同友会のセミナーで話したことが大きな問題になっています。
これを大手企業だけの問題と考えてはならない理由があります。中小企業でも45歳はある節目を示しています。それは新卒で入って約20年後、通常であれば中堅職層から管理職層にステップアップするころです。
入社から45歳までの間にしっかり評価と賃金を一致させる人事制度を持っていれば、この45歳定年説を考える必要性は全くありません。実はこの45歳という年齢はある程度の賃金をもらっている年齢といえます。
今後は管理職層で活躍していくのか、またはその管理職層への昇格ができずに、そのまま中堅職層で仕事をするのか。どちらにしても常に成長をしていかなければなりません。成長するためには新しいテーマに取り組み、そこで発生した問題に果敢に取り組んでいく必要性があるでしょう。
ところが、年齢を重ねて気力・体力が衰えてくると、自分の賃金にある程度満足してしまいます。
「まぁ、こんなものか」
この自己満足が大変な問題を起こしていくことになります。
成長シートを活用している会社は分かりますが、毎年のように成長要素や成長基準は変わっていきます。つまり、ある年に80点という成長点数を取れた社員も、その後成長を止めてしまえば、成長シートの進化によって70点60点と点数が下がっていくことになります。そのため、自分の今の賃金を維持するためには何歳になってもこの会社で成長が必要であることが明確になります。
万が一、成長点数が下がれば成長等級が下がり、賃金が下がっていくことになります。ところがそのことを仕組みにして説明している会社はあまりありません。そのために、このような45年定年説という新しい問題が発生しているのです。
もし、成長シートがあれば成長点数が毎年出ますので、成長点数が下がることによって降格人事の対象になることを明確にすることができます。賃金の維持はできません。
同時に、もう一つ問題になっている年功序列型賃金があります。ほとんどの会社が定年まで昇給していくことになっています。そうなっている以上は決めた通り昇給しなければなりませんが、これが維持できない状況があります。過去において日本全体が経済発展していく前提で、各企業がこの年功序列型賃金をつくっていましたが、もうその時代は既に終わっています。
年齢給そのものの目的をどう考えるのか、これは一人一人の経営者の考え方に委ねられています。早くこの見直しをしないと中小企業でも頭を抱える問題になることは明白です。
当然ながら、こうした問題を取り上げていく会社は、社員の成長を考えている会社であることは間違いありません。だからこそ問題が出ます。果敢にこの問題を解決してください。
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