第76話 モチベーションを上げる正しい方法
2021-08-03
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人事制度を構築する支援をしていると、しばしば経営者から「賃金で社員のモチベーションを上げたい」とストレートに相談されることがあります。この経営者は、社員のモチベーションが低いのは賃金が少ないからだと考えているようです。
成長シートをつくると意外なことが分かります。全社員が優秀になりたい、成長したいと思っていながら成果が上がらない理由です。それは、成果を上げるための重要業務を指導されていないという信じられないショッキングな事実です。これは、本当です。
そもそも、成果を上げるための重要業務を上司が知らないまま、部下指導で成果を上げることはできません。この状況のまま、もし成果の上がっていない社員に「たくさんの昇給・賞与をもらいたければ成果を上げなさい」という上司の発言は根本的に間違っていることが分かるでしょう。
「高い評価をしてもらいたい」「たくさんの昇給・賞与をもらいたい」というのは全社員共通の思いでしょう。それでも成果が低い社員がいるのは、成果を上げるための重要業務が分かっていなかったからです。
そのため、この事実を知れば、今日からは社員を成長させるために賃金を振り回したり、賃金をモチベーションアップに使っても意味のないことが分かるでしょう。
万が一、社員のモチベーションを賃金で上げてしまったら、この会社で成長する目的は賃金のためになります。「賃金が欲しいから成長する」。これはバリバリの利己主義です。自分のことしか考えていないことになります。利己主義の社員が中堅職にステップアップし、部下を指導して成長させる、さらには管理職層で経営者と一緒になって世の中に貢献することは無理と言えるでしょう。
賃金とは社員の成長の後からついてくるものであり、社員の成長を促すために使ってはいけないことを知らなければなりません。これからは、もう社内で社員のモチベーションを上げるために賃金を使うことはなくなります。
繰り返しになりますが、賃金は誰しもたくさんもらいたいと思っています。ですが、残念なことに一度ある金額をもらうとそれはもらって当たり前になり効果が薄くなります。つまり、経済原則である限界効用逓減の法則通りです。そのため、業績に関係なく賃金をエンドレスで上げなければならなくなります。しかしそれはできないでしょう。
スピーディーに社員の成長、モチベーションを上げるにはどのような方法があるか。しっかり理解することが必要です。それは、会社統一の重要業務を上司が教えることです。
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