第73話 中途社員の賃金は入社時に決めてはいけない
2021-07-13
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多くの企業では、面接時に応募者の「職務経歴書」を見て、「すごい社員だ!」と感動することが多いようです。しかし、このことをそのまま受け入れて賃金を決めてはならないのです。職務経歴書は自己PRシートだからです。
1つの職務の難易度には、様々な幅があります。初級編から上級編まで幅が広いでしょう。しかし、職務経歴書に職務内容が書いてあると、上級編までの難しい職務ができると勝手に理解してしまいます。
問題はそう理解したことによって、その社員の評価を高くして、入社時点で高い賃金を正式に決めてしまうことです。職務経歴書を見て「すごい」と評価したのは、実は面接をしている我が社の評価ではなく、応募してきた社員の自己評価だと知らなければなりません。
その応募者が前の勤務先でやっていた職務内容と、我が社でやっている職務内容は違いますので、実際には入社してからその社員の評価を行い、そしてその評価を基に正しい賃金を決めなければなりません。
これが企業規模の大小にかかわらず出来ていません。そのためほとんどの場合、入社した社員が期待していたほど仕事ができない場合がかなり多く、最初に決めた賃金と現在の評価のギャップに悩んでいるのです。
その社員を採用した会社は、その社員の入社段階から問題が継続して発生することになります。これはとても良くない状況です。多くの場合は人事上のトラブルへとつながっていくでしょう。
面接時に成長シートを活用し、その応募者の自己評価を聞いてください。当然ながら、その応募者は我が社の成長シートでも高い自己評価をするでしょう。これは採用されたいという思いも込められた自己評価といえるでしょう。そのため、高い自己評価になります。
そして、採用して6か月後、評価が決まった段階で成長点数の見直しをし、成長等級が本格付けになり、成長給を見直します。このことを応募者に説明してから入社してもらいます。
これによって、この会社は社員の成長評価と成長給が一致しているスゴイ会社であることが理解されます。そして入社した半年後には、その社員の成長等級と成長給が一致することになります。
採用される社員も、半年後には自分の成長点数が分かり、人事上の問題が一切発生することがありません。
中途社員に対して評価と賃金を一致させる方法がない会社が意外と多いのです。賃金は入社時ではなく、半年後に決める仕組みをつくってください。
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