第32話 正しい人事制度に必要なものがある
2020-08-25
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『テレワークをしている社員をどう評価したら良いかわからなくても大丈夫です。』
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「先生聞いてください。当社の社員は評価や昇給・賞与について、不平不満を次から次へと言ってくるのです。これ何とかなりませんか?」
この経営者の質問を聞いて私は次の言葉で答えました。
「社長それは素晴らしい! 良かったですね!」
その発言を聞いた経営者は、どうも目が点になっていました。
「不平不満があって良かったですね!」
私の回答に相当驚いたようです。ご存知の通り、私は今まで1,266社の人事制度を構築してきました。日本で一番多い指導実績数を誇っています。
私以上に実績のあるコンサルタントは日本にはおりません。その私が申し上げるのですから、安心してそう思ってください。
「不平不満があって良かった!」
元々私が提供している人事制度は社員の成長のためにつくります。社員の成長のために必要なツールが成長シートです。
どうして成長シートが社員の成長につながるのか。これは私の話を一度でも聞いたことがある方はお分かりでしょう。
現在いる社員はすべて、優秀な社員と褒めてもらいたいと思っています。
しかし、優秀になれない理由は「根性がない」わけでも「やる気がない」わけでもありません。どうやって優秀になったら良いのか分からないだけです。もしそれが分かったら、全員優秀になれます。
もちろん、人によってその優秀になるまでの年数は違いがあるでしょう。しかし、優秀になる方向にブレなく進むことに例外はないでしょう。
この社員を優秀にするための成長シートに対して、不平不満があったら、分からないことがあったらどんどんそれを聞いて対応した方が良いのです。
なぜなら、まずはこの不平不満の8割は社員の誤解です。すべての社員を成長させようと思ってつくった成長シートで、不平不満が出るはずがありません。
本当に問題があるのは、せいぜい2割です。その2割の中に「そうかそういう問題があったのか!」と驚くことがあります。
例えばAという成果を上げるためには、Bという業務の方が効果があるかもしれないと判断されると気づくことがあります。
そうであればそれを全社員に伝えて取り組んでもらい、このB業務が、重要業務と断定できれば、成長シートの見直しが必要です。正しい見直しでしょう。
このB重要業務をやったら、全社員が同じ様にA成果を出しやすくなるのであれば、見直しにためらいは必要ありません。
この見直しはどんどんしていく必要があります。
いつか、その見直しをしていった結果、社員からこの成長シートに質問が無くなった時、成長シートはすべての社員を優秀にするための最強のツールとなります。
このように、評価に不平不満があったらどんどん聞いた方が良いのです。それがあることによってブラッシュアップすることができるからです。
処遇もそうです。昇給・賞与の決め方も、社員に発表したら「不平不満が出てくる」ことはOKです。やはり不平不満の8割は誤解です。(2割くらいは)それは問題だと判断されるようなことがあれば、それは見直していけば良いのです。
その見直しを続けてゆくと、昇給・賞与も社員から不平不満が出ないようになってきます。その時にこの昇給・賞与を決める賃金制度の完成です。
こういうスタンスを取らないから、社員は評価や賃金のことに問題があるといっても口に出さずに別な理由を言って辞めるのです。
辞める時の本音は別にある、その本音を言ってもらうことによって、人事制度が最強の社員を成長させる仕組みになるようにバージョンアップしていくのです。
どうぞ社員の皆さんからたくさんの意見を聞いて頂きたいと思います。
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