第21話 テレワーク社員をさらに環境適応社員にする方法とは
2020-06-02
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「今回、当社でもテレワークとなった社員がいます。緊急事態宣言解除に伴って通常勤務に戻る予定ですが、またいつ第二波や第三波がくるかわかりません。そのため、テレワークについては制度の整備を進めたいのですが、注意点などはありますか?」
先日、ある経営者の方から頂いたご質問です。
今回、多くの企業では政府の要請により、半ば強制的に「テレワーク」という働き方を進めることになりました。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、外出や移動を制限されたためです。今回は「環境に適応した」というよりも「環境に適応させられた」と言うほうが近いでしょう。
そんな中、多くの経営者が実は考えていたのが、「真面目に仕事をしてくれるのだろうか」ということです。Zoom等を利用して毎日ミーティングなどをしていたとしても、上司が部下の仕事の様子をずっと見ているわけではありません。生産性が下がるのではないかと心配だったでしょう。
事実、テレワークに関する調査では「テレワークで効率が下がった」と答えている人もいるようです。
ただし、テレワークはこれから当たり前の働き方になっていくでしょう。そのときに重要なのは「どうしたらテレワークで生産性を上げる働き方ができるだろうか? 」を考えることです。
「どうしてできないんだ!」と叱ることは簡単です。ただしそのように叱っても何も変わらないことはよくご存じのことでしょう。
ですから考えるべきは、「社員が生産性を上げたくなるようにするにはどのように工夫すればいいか?」なのです。
では、社員に「生産性を上げたい」と考えさせるにはどのようにしたらいいでしょうか。答えは至極単純です。「楽しい」と思わせることです。そのためには「達成感を感じさせること」そして「褒めること。認めること」。そしてさらにそのために「達成感を感じさせ、褒めたり認めたりするきっかけをつくる」ことです。
テレワークという働き方に急に変わった会社では、今後様々な問題点が出てくるでしょう。ではどうすればいいのか。社員からどんどん意見を出してもらってください。そして「それはいいね!」と言ってどんどん挑戦をさせてください。
ただしこの挑戦には2つ重要なポイントがあります。
その1.その挑戦をしたらどのような結果になるのか仮説を立て実行してもらい、期間を区切って結果を確認すること
その2.その挑戦の結果が悪かったとしても、叱ったり処遇を下げたりしないこと
挑戦をすることは本来楽しいものです。しかし、挑戦することが自分の生活を脅かすのであれば、挑戦する社員はいません。
「それでは社員は失敗してもいいと思ってしまうのではないか?」
と思われる方もいるかもしれません。しかし、挑戦が失敗したときに一番悔しいのは本人です。失敗してもいいと考えて挑戦する社員はいません。
失敗したときには「ではなぜ失敗したのか?」「どうすればよかったのか?」を分析できるように導くこと。そうすることで、社員は「次の挑戦は成功させよう」とおのずと考えていくことになります。
この挑戦が積み重なって、テレワークの社員は環境に適応する社員へとさらに成長していくでしょう。
そもそもテレワーク社員がいなかった会社ではテレワーク自体が挑戦です。
ぜひこの挑戦を楽しんでください。
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