第68話「正しい賞与決定の仕方に変更する方法」
2019-12-27
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多くの会社が賞与の支給を終えたと思います。例年どおり、11月と12月は賞与の支給の仕方の相談が最も多い月です。
どのように支給をしたら良いのか、それは今までの経営者の考え方を可視化してつくる以外に成功の方法はありません。
しかし、「この決め方は問題である」という決め方があります。
その筆頭が、「賞与を、基本給をベースに決める」方法です。
この方法で賞与を決めると2つの問題が発生してしまいます。
1つは、社員が業績に関心を持たなくなってしまう問題です。
たとえば、夏の賞与は1か月、冬の賞与は1.5か月。このように夏と冬の賞与をほぼ決まった支給月数で支給している会社があります。
この場合、業績が良くても悪くても、ほぼその賞与額が支給されるため業績と賞与は全く関係のないものと社員に誤解をさせてしまっています。
経営者が業績を見ながら、今年の支給総額をどうするか悩んでいることとは裏腹に、社員は「今年もいつもどおり賞与が出る」と安心していることでしょう。
このままでは、社員の目の前に大きなマーケットが生まれたとしても、社員がそのチャンスを掴もうという気も起きないでしょう。なぜなら経営環境に適応しなくても、当社の経営者が未来永劫賞与を支給してくれるものと誤解しているからです。
これでは、その時代環境に適応する素晴らしい社員を育てることができません。基本給ベースで金額を決める方法を今すぐ止めなければなりません。賞与は業績連動で支給すべきです。
もう1つは、ほとんどの経営者が気が付いていないことです。それは、基本給の中には評価以上に支給している賃金、つまり払い過ぎの賃金が含まれていることです。
中途採用の8割以上の社員は払い過ぎです。これもほとんどの経営者は知りません。私はその払い過ぎの賃金を「調整給」と名付け、評価以上にいくら払い過ぎているか、その金額をピタリと決めて、社員本人に説明できるようにしています。
なぜなら、賃金を払い過ぎている社員ほど、自分の賃金は自分の働きに見合った金額を支給されていない、「不足している」と思っているからです。とても信じがたいことです。
そのため、この払い過ぎの金額(調整給)を含めた基本給に対して、「1.5か月分支給する」ことは、あってはならないことです。
毎月の払い過ぎている金額に、さらに賞与を払い過ぎる。このままでは真面目な社員が割を食うことになります。
賞与の支給の仕方は、社員のその成長(成長等級・成長点数)によって、支給することが、最も社員が納得し、そして実は経営者も納得する方法と言えるでしょう。
今、基本給をベースに支給をしている会社は、その方法を正しい方法に見直さなければなりません。
限られた賞与原資を社員に配分する。ここに経営者のしっかりとした考え方を盛り込んで支給しなければ、正しい賞与の支給の仕方にはならないと、早く気が付いてください。
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