第65話「新卒採用に絶対不可欠な準備があります」
書籍のご案内
忙しい社長に大好評!【60分社長シリーズ】最新刊『中小企業が65歳以降の社員に2000万円支払う方法』がアマゾンにて発売中です。
その他の著書に関しては、書籍のご案内を参照ください。
新卒社員を採用する前に準備しなければならないことがあります。
成長シートを作成し、運用すると、全ての社員が重要業務を遂行するようになります。
全ての社員はその会社で「優秀な社員」と言われたい、思われたいと考えています。そのため、成長シートに書いてある重要業務を遂行することを率先して行い、成果を上げるようになります。
やがて全ての社員がその重要業務を遂行するようになり、この段階で重要業務の評価は、全ての社員が4点以上になっています。そのときには、成長シートのひとつの期待成果は、成長シートを活用する前の1.5倍以上の大きさになっています。
そのため、優秀な社員を可視化して記載したこの重要業務は、成長シートでの役割を終えたことになります。そして役目を終えたその重要業務は成長シートから取り外すことになります。
この後が大切です。
全ての社員が4点以上になったこの重要業務を、このタイミングで仕組みにする必要があります。
仕組みの代表格は、マニュアルでしょう。そのマニュアル通りに業務を遂行すれば、全ての社員が同じように成果を上げられます。
その仕組みをつくることによって、どのような効果があるでしょうか。
それは、新卒社員がその仕組みを使うことによって、成長シートに記載されていなくても、ベテラン社員と同じ成果を上げることができることです。これが可能になった段階で、いよいよ新卒採用です。
この仕組みをつくらずに新卒を採用するとどうなるでしょうか。
その期待成果を上げる仕組みがないために、一度成長シートから外した重要業務が舞い戻ってくることになります。
つまりこの会社は新卒を採用する度に、過去と同じ大きさの成果を上げる成長シートになってしまいます。
成長シートを作成したら、仕組みをつくることの大切さが十分に分かるようになります。そして成長シートから外した重要業務を次から次へと仕組み化します。
このことが可能になれば、新卒の採用によって一人当りの成果が低下したりすることはありません。
多くの会社ではこの準備が整わないままに新卒を採用します。新卒社員が一人前になるまで、1人当たりの成果は一度下がります。
また新卒社員の教育は、とても大変です。1から教えなければなりません。勤務態度を守るよう指導し、知識・技術が身につくよう指導し、重要業務が遂行できるように指導します。
とても長い時間がかかります。一般的には7年から10年かけて一人前に成長させるでしょう。
しかし、この会社でも過去の重要業務が仕組みになっていれば、新卒社員といえども、入社と同時に高い成果を上げることができます。
この仕組みをつくることを忘れないでください。
来年もまた新卒が入社するでしょう。それまでに、どれだけの仕組みをつくることができるか。
この仕組みの多さが、中小企業と大手企業の収益力の違いになっているのです。
※ 成長塾についてはこちら ※ 資料請求はこちら ※ 松本順市の書籍はこちら