第61話「上司が新人を嫌がる理由」
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新卒社員を採用している会社では、新卒が入社してから半年が経ちました。残念ながら、もう既に新卒が辞めてしまったという話を耳にします。
新卒社員が辞めた会社で、その新卒が辞めたことに対して上司がどのような思いでいるか、とても心配です。
全ての会社の共通点は、新人を採用し育てることによって労働分配率を大幅に改善することができることです。新卒採用ができない会社は中途採用で社員を高額の賃金で採用し、いつになっても労働分配率を改善することができず、利益を残すことができません。
そのことを経営者は理解していても、なかなか上司は新人、特に新卒社員を好んで自分の部下にしたいと考えてはいません。
それは新人への教育がとても大変であるからです。経験のある社員よりも、経験の全くない社員を指導するほうが、苦労が当然多くなります。
しかし、もっと大きな理由があります。それは上司に対して会社が何を成果として評価しているかが明らかになっていないことです。
例えば、この上司が営業所長だとします。営業所長の評価はどんな期待成果でするでしょうか。その営業所全体の売上でしょうか。新規開拓件数でしょうか。または、回収率でしょうか。
いずれの期待成果も、新人よりもベテランの社員のほうが高い成果を上げることは間違いありません。
営業所全体の成果の高さで評価するのであれば、営業所長個人とすれば、その数字をすぐに上げることのできる社員、いわゆる経験のあるベテラン社員を欲しがるのは当然です。つまり、上司が新人を嫌がる理由は、その会社での自分の評価の内容にあるのです。
仮に、この営業所長が新人を成長させる経験がないまま、いつか次の管理職層へいって営業所長を指導することになったとします。
その営業所長に対して、この管理職層の社員は「新人を定着させてしっかり成長させなさい」と指導をすることになります。
まさか自分で経験のないことを営業所長に指導することはできません。
そのため、中堅職層になった社員は積極的に経験のない新人社員、新卒社員を自らの部下に招き入れ成長させることに取り組まなければなりません。
今までの期待成果のままではだめです。新人である部下を喜んで招き入れるためには、その上司の期待成果を変更することが必要でしょう。
まさにこれからは、社員が定着しない会社は企業存続できないことが明白になりました。
ぜひ、上司が「新卒社員を喜んで部下にしたい」と考えるような期待成果を考えてもらいたいと思います。
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