第59話「マネジメントの生産性を高める工夫」
2019-10-28
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働き方改革は現場の生産性を高めることが必要です。
実はこの生産性を上げることが必要なのは、部下を指導している上司のマネジメントの生産性です。
「部下指導」と言えば、部下に対して上司が指導することです。当然ながらこの指導は個別になりますが、この個別指導は生産性が高くありません。1+1=1.5という結果しか生み出さないのです。
このマネジメントの生産性を高めるためにはコツがあります。
上司が成長シートを活用し、ある重要業務が全社員4点以上取れる状態になった段階で、この重要業務は成長シートの中の成長要素としての役割は終えます。
成長シートの重要業務が存在する理由は、社員間で期待成果の大きさに違いがあるからです。重要業務をやっている社員とやっていない社員では、成果の違いがあります。それを成長シートの重要業務で、分かりやすく可視化したのです。
すべての社員は成果を上げたいと考えていますので、この重要業務をすべての社員が行うようになります。
やがてすべての社員の成長基準が4点以上、つまり、すべての社員がその重要業務を優れたやり方でやるようになったら全員が高い成果を上げるようになっています。
この段階で、成長シートからその重要業務が取り除かれ、新しい重要業務が記載されることになり、その新しい重要業務の取り組みが始まります。
そして、上司がこの成長シートから外された重要業務を仕組みにするかどうかによって、マネジメントの生産性が大いに左右されます。
つまり、すべての社員が4点以上取れていたこの重要業務を仕組みにすることによって、すべての社員が成長シートの重要業務を意識せずに高い成果を上げることができるようになります。
今後入社する新人社員がこの仕組みを使うことによって、あたかもベテランの社員が仕事をするがごとく成果を上げることができるのです。
この仕組みをつくることができれば、部下指導の生産性はとても高まります。部下指導は部下の成果を上げさせるための指導です。部下にとってみれば、仕組みを使うことによって高い成果を上げることができるようになるからです。
これが中小企業ではできていません。
そのため、一度成長シートから出された重要業務が新人の入社と共にまた成長シートに戻ってくることになれば、いつになっても上司の部下指導の生産性は高まらないことになります。
成長シートをつくること、つくって運用することができたら、次はその成長シートにある重要業務がいつか全員4点以上になった段階で、その重要業務を仕組みにすることがとても重要になってきます。
これがマネジメントの生産性向上であり、指導しなくてもすべての社員が成果を上げることができるようになります。
今、会社にどれくらいの仕組みがあるでしょうか。確認をしてもらいたいと思います。
1つもなければ、残念ですが生産性が低いままと言えます。
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