第55話「人事上のクレームをなくす方法」

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第55話「人事上のクレームをなくす方法」

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すべての会社で、事業をしている以上はお客様からクレームを頂くことがあります。

仮に、今扱っている商品・サービスを、全く同じお客様に提供し続けるのであれば、原則としてクレームはなくなります。しかし、それでは事業が存続しないのは火を見るよりも明らかです。

そのため、企業は常に新しい商品・サービスを開発し、また新しいお客様・マーケットに向けてその提供を続けています。それゆえにクレームは常に発生するものだと言えるでしょう。

ところが、クレームが発生したときにそのクレームが二度と発生しないように仕組みをつくる会社と、その場限りのクレーム対応で終わってしまう残念な会社があります。

クレームが発生しない仕組みをつくる会社では同じ問題は二度と発生しませんが、クレーム対応だけで終わってしまう会社は、常にその問題に誰かが対応しています。つまり生産性の低い会社になっています。

一般的にクレームというと社外のお客様からのものを考えますが、実は社内にもクレームはあります。それは社員からのクレームです。

人事上の問題は3種類あります。

A.社員が定着しない
B.社員が成長しない
C.我が社にあった優秀な社員が採用できない

この人事上の3大問題のうちの2種類(A・B)が社員からのクレームです。この2つの問題(クレーム)も、その対策をしながら仕組みをつくれば同じ問題は二度と発生しません。

さらに、従業員数が増えても仕組みで解決するため同じ問題は発生しません。そのため、経営者は人に関する問題に対応することなく、常に新しいことへ挑戦する余裕ができます。

この仕組みがあるかないかは、企業発展の分かれ道となるでしょう。

その仕組みが、人事制度です。人事制度は社員を定着させ、成長させ、優秀な社員を採用する仕組みです。

常にどの会社でも従業員数が増える度に、このクレームが発生しています。しかしこのクレームが発生するたびに、一度つくった人事制度の問題箇所を変更することによって同じ問題は二度と発生しないのです。

「人事制度はつくったほうが良いですか?」という経営者の疑問に対して、

「人事上の問題がなければつくらなくても良い!」という判断の仕方もあります。

しかし、従業員がいる会社でこの人事の問題が発生していない会社は、1社もありません。

「人事制度はつくったほうが良いですか?」という経営者の質問に

「人事上の問題があるのであれば、つくるべきです」と私が申し上げるのは、これが理由です。

人事制度があれば、経営者はいつかその仕組みの運用を担当者に任せることができます。

人事制度がなければ、常に経営者はこの問題に振り回されることになるでしょう。莫大な時間と労力が必要になります。

人事制度をつくった会社が急激に、安定的に業績を上げ続けるのはここに理由があります。

この人事上の2大問題(クレーム)がある会社は、その問題を解決するためにも人事制度が必要です。



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