第45話「中小企業固有の役職チャレンジの仕組みをつくる」
2019-07-15
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一般企業には可視化をしているか、していないかを別にして、昇進昇格制度があります。
基本的には一般職層・中堅職層・管理職層の3階層があり、最後の階層まで成長するまでには20年以上かかります。概ね大手企業では、新卒で入社してから20年以上経った人たちが課長や部長という役職で活躍をしています。
ところが中小企業では入社して10年も経たずに、この課長や部長という役職で仕事をしている人がいます。これは中小企業の社員の方が大手企業よりも優秀なため、このステップアップする年数が短かったと考えざるを得ませんが、実際は異なります。
中小企業では、中堅職層でありながら管理職層の役職である課長や部長の役職を拝命し、仕事をしている人がいるのです。これが実態です。
つまりこの場合の課長・部長職は、役職にチャレンジしていることを意味しています。ところが、多くの中小企業ではこの説明ができていません。
そのため部長という役職を任命された社員は、自分はこの組織の中では最も高い評価を受けて部長という役職に就いたと誤解します。よってもう経営者からなんら指導を受ける必要性はないと思い込んでしまいます。
ところが任命した経営者からすれば、まだ中堅職層の段階なので部下指導などの業務は十分できていないが、対外的な理由によって部長という役職を任命したと考えています。この両者のギャップが組織上大きな問題を引き起こすこととなります。
本当は部長の仕事は早いと思いながら部長に任命した経営者と、もう既に私は学ぶことはほとんどない、優秀な社員だったために部長になったと思っている社員のこのギャップ。最悪の場合この部長は経営者の指導を受け入れなくなる可能性があり、組織の中で大きな問題を引き起こすことになります。
この場合、中堅職層まで成長したが、役職は対外的な理由をもって部長職に任命したという説明が必要になります。
これが説明できる会社は、部長に任命されても本人は、部下指導という重要業務は十分にできていないと理解しています。これからもしっかり経営者の指導を受け入れて部下指導ができるようになろうと挑戦し、これからも一歩一歩成長し続けていくでしょう。
逆にこのことを説明できない会社は、最悪の場合この部長は経営者の指導に反発をして会社を辞める恐れもあります。これが中小企業と大手企業の違いです。
中小企業では、役職は対外的な理由で付けることを明確にすることによって、全ての社員を誤解させずに少しずつ成長させることができます。
その役職にチャレンジしている社員がいることを皆さんの会社ではその本人に説明しているでしょうか。
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