第37話「人事制度の導入には、社員の納得が必要」
2019-05-20
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求人情報誌を発行している会社から、様々なアンケート結果が公表されることがあります。そのひとつが、「会社を辞めた理由のアンケート結果」です。
そのアンケート結果の中に、「評価に納得できない」という理由や、「昇給・賞与に納得できない」という理由があります。実は、この2つは同時並行で並ぶものではありません。
つまり、社員が評価に納得しなければ、その後の処遇(昇進・昇格・昇給・賞与)には納得できないのです。
そのため、「人事制度が社員の成長のために作られた」と社員が納得するためには、まずは評価に納得してもらわなければなりません。
しばしば、「いい賃金制度を作りたい」と相談に来る経営者がいますが、その前に評価に納得する状況を作ることが最初です。それなくして、社員が賃金に納得することはまずないと考えてください。
このように、人事制度を導入する際には、まずは成長支援制度だけを導入することです。優秀な社員をモデルにして成長シートを作り、そこから導き出される成長点数に全社員が納得する段階を必ずつくる必要があります。
このプロセスでは、社員から様々な疑問や質問が出るでしょう。それに応えていくと、最終的には「全ての社員が会社の評価に納得しました」という段階が来ます。
この頃になると、経営者は信じられないような発言を社員から聞くようになります。
それは、「この成長点数で昇給・賞与を決めてもらったら納得します」という発言です。
その段階になったら、今まで経営者が昇給・賞与を決めてきた、その考え方を元に賃金制度を作っていくのです。
賃金制度も経営者によって考え方は様々です。それで良いのです。
昇給・賞与の決め方、または中途社員の賃金の決め方が上手にできるようになったから起業した訳ではありません。しかし、経営者が専門家以上に昇給・賞与、中途社員の賃金を決めることに関して、上手であることは間違いありません。
何故なら、実際に経営をしているからです。
この評価に基づいた経営者の賃金の決め方を可視化すると、それが賃金制度になります。
これを作って発表したときに、組織原則2:6:2の全ての社員が嬉しそうな顔をしたら、賃金制度が上手く機能していくことになります。
上手く機能することにより、これで社員がモチベーションを上げることではなく、この会社でこれから何十年と安心して仕事ができることになります。
賃金制度はモチベーションではなく、社員に対する安心を与えることだと考えてください。
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