第21話「日本の正しい優秀な上司像」
2019-01-14
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ステップアップ制度を作成すると、この会社ではどのような成長の仕方があるかが可視化され、社員が自分で成長計画を立てることができるようになります。
その1つである昇格制度においては、「標準昇格」と「最短昇格」があることを知ります。
ある社員は高い成長点数を実現し、短い年数でステップアップすることを計画するでしょう。また、別の社員は標準昇格年数で自分の成長を計画することでしょう。自分の一度しかない人生を素晴らしいものにするためにこの会社でどのように成長していくのかを考えることはとても重要なことです。
やがて自社で優秀な社員が最短で昇格していったり、又はゆっくり昇格していったり、社員には様々な成長の仕方があることが可視化されるようになります。
遅かれ早かれ全ての社員は一般職層を卒業して中堅職層にステップアップしていくことになります。そのステップアップした時に、あることに気がつく経営者は多いでしょう。
優秀な上司とはどのような上司でしょうか。
通常であれば、我が社にある昇格制度を最短でステップアップした社員と思うのではないでしょうか。つまり、我が社の一般職層の成長シートを短い年数で卒業点数を取った社員が、次の中堅職層でも大いに活躍すると考えるでしょう。それが普通です。
ところが多くの経営者が気がつきます。実際はそうではないことを。
中堅職層で社員の成長を支援する上司は、なかなか成長しない社員に対して苦労します。それでも根気強く、忍耐強く、あきらめず、寄り添うようにその部下の成長を実現させる上司は、最短でもない標準でもないそれ以上の年数をかけて成長した社員です。つまり中堅職層へのステップアップにとても時間が掛かった社員という言い方もできるでしょう。
この社員は、かつての自分がそうだった様に、言ってもなかなか出来ない、又は失敗が多い部下の様子を見て、自分の一般職層時代のことを思い出すのでしょう。そのため、決して焦ることなくその部下を見守り、成長に寄り添うように指導することができるのです。
その後、その部下が周りが思った以上の成長を遂げ、辞めずに定着していることを確認した時に、我が社において社員をしっかり成長させるのは、この上司であることが分かります。実際には、この上司の「部下の伸びた成長点数」が他の中堅職の社員よりも高い点数を実現した時に結果をもって改めてそのことを再確認します。
社員がこの会社で40年間成長するというのは、マラソンと同じです。順調にいく時もあるでしょう。上り坂のときもあるでしょう。向かい風を受けることもあるでしょう。
その中で、ある時に優秀だと評価したことが40年間同じではないことを私たちは知らなければなりません。それを判断するための既存成果の成長要素もしっかりと明示したいものです。
私たちは管理職になるからといって特別な研修を受けるケースはまれでしょう。しかし、それでも部下を伸ばしている上司がどのような社員であるかを知ることは、今後部下指導をする上司を成長させるために大いに役に立つ情報と言えるでしょう。
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