第19話「人生100年時代の人事制度」
2018-12-24
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最近、成長塾やセミナーで私が質問することがあります。
それは、次の質問です。
「70歳以上の社員を雇用している方はいらっしゃいますか?」
この質問に、多い時は5割、少なくとも3割の経営者が手を挙げます。もちろんすべて中小企業の経営者です。
大手企業で65歳以上の雇用を真剣に考えている会社は、私が知っている限りありません。
つまり中小企業では65歳で完全引退するのではなく、65歳を過ぎても働いている社員がいるのです。
そして次の質問もします。
「その70歳以上の社員の方は元気ですか?」
この質問にすべての経営者が笑顔で「ハイ」と頷きます。
この65歳以上の雇用については、様々なアンケートが発表されていますが、60歳過ぎの社員の方に対する質問で、「70歳、80歳まで働きたい」という社員よりも、「いつまでも働きたい」という社員が多いとの結果が出ています。ほぼ、どのアンケートでも同じ結果です。
つまり、元気ならいつまでも働きたいと社員は希望しています。その理由は2つあります。
1つは生活費を得るためです。65歳を過ぎて夫婦2人が年金だけで生活するためには、おおよそ24万円の年金が必要と言われています。さて、65歳で24万円の年金をもらえる社員がどれほどいるでしょうか。すべての社員が65歳以降に24万円の年金をもらえるとは思えないのです。そのため、働かざるを得ないという現実があります。
もう1つは生き甲斐が感じられるからです。日本人に合わない言葉に「リタイア」という言葉があります。引退という意味ですが、この意味には「早く仕事を辞めたい」という感情が込められているように感じます。ところが、日本人の場合は必ずしも「早く引退したい」とは考えていません。元気だったらいつまでも仕事をしたいと考える方がいます。それは、働いている方が生き甲斐が感じられるからです。
その証拠に70歳で仕事をしている人と、辞めてしまってリタイアした人と並んでもらったら、どちらの人が働いているか一目で分かります。
それは顔の色つやも良いし、活気があるからです。それであれば、私たちはこの65歳以上の社員の雇用を考える必要があるでしょう。
これからの雇用は70歳、80歳、場合によっては元気だったら90歳の社員も働く時代になることも予想されます。
元気で気力、意欲のある高年齢の社員にはいつまでも我が社で働いてもらいたい。そう思う経営者は数多くいます。それであれば人生100年時代の人事制度は、私たち中小企業がつくっていかなければなりません。
そして元気なうちは世の中に大きな貢献をすることを続けて実施する。そんな働き方、そして生き方を提案していくことになるでしょう。
日本にその見本はありません。私たちがやることが見本です。
※次回の今週の提言は、1/7の配信予定です。
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