第17話「社員の引き抜き防止策を考える」

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第17話「社員の引き抜き防止策を考える」

2018-12-10

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最近、ある相談が増えてきました。

それは社員が他社からの引き抜きにあったという相談です。この相談された会社で引き抜かれた社員は、どういう心境で引き抜かれていったのでしょうか。

「この会社には自分の将来が無い」
「頑張っても自分の収入を増やすことはできない」

様々な理由であることは間違いありません。

もしこの相談に来た会社が、『採用3種の神器(TM)』の「3階層の成長シート」「ステップアップ基準」そして「モデル賃金」を説明して採用していれば、この引き抜きにあうことはありませんでした。なぜなら、この『採用3種の神器(TM)』を見て採用された社員は、引き抜きをしようとする会社に対してある質問をすることになるからです。

それは「御社の『採用3種の神器(TM)』を見せてください」です。

自分の40年間の人生をかけるに足る会社であるかどうかを判断するこの資料は、多くの企業に存在しません。立派なパンフレット、目をみはる福利厚生、他の会社と比べて高い給料があったとしても、それは自分の40年間の人生を素晴しくすることを約束することにはなりません。

そのため『採用3種の神器(TM)』を作っている会社は、その点、他の会社とは格段の差をつけることができます。そして入社してからもその社員はいつでも自分のモデル賃金を自分で見直すことが出来ます。

自分の賃金を増やす方法は2つ。

この会社で成長すること。
そして業績を全員で協力し合って向上させていくこと。

この2つが自分の賃金を増やすことだと分かっています。

経営者に増やしてもらうのではなく、この会社で指導してもらいながら、そして結果として収入を増やすことができる。こんな会社であることをしっかりと具体的なデータで確認をした社員は、ちょっとやそっとの誘惑に負けることはありません。

さらに、社員に入社したあとで教育することがあります。それは生涯賃金の設計をさせるということです。

日本では、毎年の賞与が生涯賃金の多くのウェートを占めています。場合によっては1割から2割が賞与であるということもあるでしょう。

そのため転職することが、自分の生涯賃金を増やすことにはならないことを教育しなければなりません。

10回転職すれば10年分の賞与を棒に振ることになります。

1つの会社でじっくりと成長していくことは、その社員にとっても良いことです。なおかつこれからの時代は65歳で退職ではなく、70歳まで継続して勤める必要性が出てきました。それは70歳にならないと年金が出ないからです。そこまで含めて生涯賃金を設計したらどうでしょうか。

ある経営者は社員に生涯賃金を示しながら、こう思ったそうです。

「もしかするとこの生涯賃金は60歳や65歳で退職する大手企業と比べて、当社の方が生涯賃金が結果として増える可能性がある。なぜなら当社はその社員が働きたいと思う年齢まで働けるからです」

その教育する時期がもう目の前に迫ったと考えてください。

その大きな節目になるときに、その時に合わせて他の会社の社員を引き抜くという会社に負けないような、そんな会社になるためにしっかり仕組みを作っていく必要性があると考えてください。



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