「業績が思うように上がらない。
なぜ社員は思うように成長しないのだろう?」
経営者であれば一度はそう悩んだことがあるでしょう。この悩みは実は正しくありません。
組織原則2:6:2はご存知でしょうか。すべての会社に必ず、
- 優秀な社員が2割
- まあまあの社員が6割
- これから成長する社員が2割
いるという原則です。そして「なぜ成長しないのか」と悩んでいるのは実は下の2割のことです。この「下の2割」の社員のことばかり見て、「社員が成長しないから我が社全体の業績が思うように上がらない」と悩んでいます。
ただ、下の2割の社員のために指導したことが功を奏したことは多分ほとんどないでしょう。それにはある理由があります。
経営者が「その社員が成長できない理由」を正しく理解していないことです。
「成長していない」と判断するとき、多くの経営者が見ているのは「成果」でしょう。会社として「この社員にはこの成果をこのくらい上げてほしい」と期待している成果の大きさがあります。
営業社員であれば「売り上げ」だったり、「新規開拓件数」だったり。
生産社員であれば「良品率」だったり、「納期遵守率」だったり。
その成果が思うように上げられない社員を一度くらいは叱ったことがあるでしょう。
「なぜ成果を上げられないんだ!」
しかし返ってくる答えはほとんど同じ。「言い訳」です。
社員の答えを聞いて、「言い訳するな!」と机を叩いた経営者もいます。
では、どうして「言い訳」しか言えないのか、それをご存じでしょうか。
私は知っています。
「どうやって成果を上げたら良いのか分からない」のです。
まさかと思われたでしょうか? ではその社員がどのように仕事をしているのか、確認してみてください。きっと「なんでこんなことをしているんだろう」「今まで指導してきたことは何だったんだ」と頭を抱えてしまうはずです。
でも安心してください。逆に考えれば、成果の上げ方が分かっているのにさぼっていたわけではないということです。つまり、成果の上げ方さえ正しく伝えることができたら、この社員は開花します。
「簡単に開花するような社員だったら苦労しない」
と思われるでしょうか。しかし、世の中には面白い会社があります。その会社は、
- 全員高卒の中途採用の社員で、ほとんどやる気がありませんでした
- 飲み会をすると「やる気のない人間しかいない面白い会社だ」「見事に頭の悪い社員が集まった」と自虐ネタで盛り上がっていました
- 社員の定着率よりもお客様の定着率のほうが高く、「3年経つと社員さんの顔ぶれが1回転するわねぇ」とお客様から言われるほどでした
- 欠員募集を3回かけてやっと応募に来た人から「いろんな会社を経験したけれど、人生を諦めました」と言われ、腹が立っても採用するしかない会社でした
「成長していない社員がいる」「やる気のない社員がいる」どころではありません。ほとんど全員モチベーションが低いのです。ところがこの会社はあるときを境に30年間増収増益を続け、現在は東証一部に上場しています。
実は、私の前勤務先の魚屋です。
この会社で行ったことは本当に単純なことです。あまりにも簡単すぎるので驚かないでください。
自社にいる一番優秀な社員がやっていることを全社員にマネさせたのです。
もっと正確に言えば、自社にいる一番優秀な社員がやっていることをマネできるように、誰ででもわかる言葉で説明できるようにしました。
たとえば、「『旬の知識』を身につけて、『接客販売』という業務ができるようになったら、『商品の買い上げ点数』が上がります」と説明できるようにしたのです。
「8割以上のお客様は、何を購入するか決めずに店頭にいらっしゃいます。そのお客様に『今日、戻りガツオが入荷しました。春と違って脂がのっていて“トロカツオ”なんて呼ばれたりもするんですよ。美味しいですよ~』とお勧めすることができたら、お客様に『あら、ほんとに美味しそうねぇ。じゃあ、それください』と購入して頂けます。
つまり『旬の知識』があれば『接客販売』という業務ができて、カツオという商品を1点買ってもらえます」
これを説明できるようにしてから初めて開催した「旬の知識」の勉強会には全社員が参加しました。
「あんなにやる気のなかった社員たちが、勉強するくらいなら会社を辞めると言っていた社員まで勉強会に参加した!」
当時の魚屋の経営者は驚いたものです。
でも、実はそうなることは分かっていました。なぜならある年の忘年会、当時の経営者が「君たちは優秀になりたいと思ったことはないのか。褒めてもらいたいと思ったことはないのか?」と問いかけたことがあったからです。
その問いかけにある社員が急に真顔になって「私だって一度くらい社長に『優秀だな』って言われたいです」と答えました。周りは茶化しましたが、目は笑っていませんでした。みんなそう想いながらも褒めてもらうことを諦めてしまっていて、口に出すことすらできなくなっていたのです。
けれど優秀になりたいという気持ちは間違いなくすべての社員に存在していました。「どうすれば優秀な社員になれるのか」=「自社の優秀な社員は何をしているのか」=「成長のゴール」を示すことで、全員が成長したことがその証拠です。
「自社の優秀な社員をマネるだけでいいのか?」と思われたでしょうか。
いいのです。
優秀な社員ほど他者からマネています。
「学ぶ」(まなぶ)の語源が「まねぶ」であるという説がありますが、優秀な社員ほど積極的にセミナーに参加したり本を読んだりして、他者から学んでいます。他者から学ぶのが最も生産性が高い成長方法です。だから優秀な社員は早くそして常により優秀な社員へ成長しているのです。
社内の優秀さは、この社員がどんどん高めてくれます。よく「社内の優秀な社員から学ぶだけでは限りがあるのではないか」と不安に思われる方がいますが、そんなことはありません。天井知らずです。
では問題は、一体何をマネたら良いかです。もちろんそれは成果を上げるやり方です。高い成果が出ている社員には、高い成果を上げるプロセスがあります。それは次の式で説明することができます。
- 結果=プロセス
- 成果の実現度=重要業務の遂行度×知識・技術の習得度×勤務態度の遵守度
つまり成果を上げるためには、この優秀な社員の重要業務をマネればいいのです。
知識・技術をマネればいいのです。
仕事をするときの態度や考え方をマネればいいのです。
先ほどの、「『旬の知識』を身につけて、『接客販売』という業務をできるようにしたら、『商品の買い上げ点数』が上がります」を整理すると次のようになります。
- 商品の買い上げ点数の実現度
=接客販売の遂行度×旬の知識の習得度×(勤務態度の遵守率)
プロセスを可視化すると、優秀な社員が身近に見えるでしょう。基本的には「あの優秀な社員のようにはできない。無理だ」と多くの社員は思っています。もちろん同じ人間にはなれませんし、中には「あの社員のマネなんて絶対したくない」と考える社員もいるでしょう。しかし「優秀さ」が可視化されると「それならば自分もできる」と考えられるようになるのです。
このようにして優秀な部分を持っている社員のやり方を全員で共有化したらどうでしょう。どれほど成長の早い会社になるでしょうか。
私の前勤務先はそうやって、上場したのです。どうですか。この取り組みをして、全社員が優秀になって困る経営者はいるでしょうか。
社員が育たないと悩んだとき、経営者はしばしば上司をマネジメント研修に参加させます。ここで学ぶのは「どのように指導するか」です。しかし、
最も大事なことは、「何を」指導するかです。
その次に「どのように」指導するかです。この順番を間違えている会社がたくさんあります。
そして順番を間違えているがゆえに、指導内容が上司によってばらばらになっています。これでは上司によって部下の成長に差があるのは当然のことです。
しかし先ほどのようにどのように成長すればいいのかがわかっていれば、おのずと指導内容も統一できます。旬の知識を身につけさせ、接客販売ができるように指導すればいいのです。
ただしこの優秀な社員を可視化することは、簡単なことではありません。
私は今まで1,313社1,313種類の人事制度の構築支援をしてきていますが、経営者がこの人事制度構築で一番苦労するのが、「優秀な社員の可視化」です。そして、可視化した項目の関係性を明らかにすることです。
- 優秀な社員はどのような勤務態度で、
- どのような知識・技術を身につけ、
- どのような業務を行い、
- どのような成果を上げているのか
これらの項目を1つにまとめ、社員に説明することができるシート、それが「成長シート(R)」です。
ただ、成果と業務と知識・技術と勤務態度を分けて考えることすら最初は大変です。私は実績数ダントツ日本一の1,313社へ可視化の指導を行ってきました。返金保証をし、その内容には責任を持ってコンサルティングしています。正直に言いますと、今まで6社返金しました。
それだけの覚悟をもって1,313社の人事制度を可視化してきた経験があるからこそ、状況をお話しいただければ、どう成長シートを作成すればいいのかを瞬時にアドバイスできます。
そしてなんといっても、これらの項目を可視化し、その関係性を明らかにする強力なツールを持っています。それが成長マップ図(R)です。それぞれの項目の関係性を一覧にできます。
しっかり基礎から学んでもらえれば、最終的にはこの成長マップ図の作成は自分でサクサクと作成できるようになります。いや、自分でサクサク作成できるようにならなければなりません。わずか10分で成長マップ図を作成して成長シートを短い時間で完成させ、我が社の業績を上げるヒケツを手に入れる。嬉しくなりませんか。
しかも大いに高い生産性で、です。
よく欧米の経営者は喫茶店のコースターやナプキンの裏にメモをするという逸話を聞くでしょう。あなた様も実際にそのような経験をされたことはありませんか。
現在はそういう時期なのです。
何をしたら良いかをじっくり考えるよりも、この変化している経営環境に適応して実際に行動を起こすことの方が100倍も重要です。
この成果を上げるためにはこの業務が必要だろうと推測して書いて、それに挑戦すれば良いのです。
もっとも、優秀な社員自身も可視化された自分が成果を上げるために行っていた業務に改めて向き合ってみて「そうだったのか!」と自分の行動に合点がいくかもしれません。実際にやってみた他の社員が「確かにこれをやったら成果が上がる」と言ったときに初めて、成長シートに書いたその業務(仮説)が実証されたことになります。
この時の組織全体の成果向上の可能性について計算をしたら多分震える想いになるでしょう。
「これをやったらますます確実に成果が上がる」
このようなことが、先が読めない新型コロナ時代に言えるとしたら驚きをはるかに超えているでしょう。それをいますぐ実現するためのセミナーを行いました。それが「成長シート作成セミナー」です。成長マップ図で項目をどのように可視化していけばいいのか、そしてそこからどのように成長シートを作成すればいいのか。1,313社の指導実績をもとに、その方法論をお伝えしました。それを今回、オンデマンド受講頂けるようにしました。
このノウハウは100年以上そのまま使えます。特にこのような激動の時代にこそ威力を発揮します。成長シート作成セミナーを受講すれば、
- 優秀な社員が可視化できます。そして全社員優秀になります。
- 世界で最もコストパフォーマンスの高い教育研修ができます。
- 社員の成長スピードが速くなります。
- 上司の指導が有効になります。
- 上司の部下指導の生産性が高まります。
- 全員一緒に処遇(昇給・賞与)が良くなります。
- 組織風土が良くなります。
- 社員が辞めなくなります。
- 業績が向上します。
- 環境の変化に適応できるようなります。
これだけのメリットがあって、デメリットはひとつもありません。組織全体の生産性向上のためにも役に立ちます。
今日本では新型コロナの影響であらゆる業界で経営環境がめまぐるしく変化しています。もうこの時代にはコンサルタントのアドバイスを待っている時間はありません。アドバイスを聞いたときにすでに手遅れになっているでしょう。
でも御社には確実に組織原則2:6:2が存在しています。5年前も10年前もありました。そしてこれからの5年後も10年後も存在するのです。今のその成果を上げるやり方は、たぶん2年前とは違うでしょう。注目すべきは新型コロナの影響が2年目に入ったこの時期にも他の社員以上に成果を上げている社員がいることです。
その社員、優秀な社員がどういう社員なのかを可視化することが、会社全体の業績を上げる最も簡単で速い方法と言えます。
こんなに厳しいのに、他の社員より成果を上げている社員がいるのです。不思議に思いませんか? それを「やる気」という一言で終わらせてはいけないのです。それでは折角のチャンスを永遠につかむことができません。
今やればすぐ効果が出てきます。そして驚くでしょう。この環境でもやり方の違いによって成果が出るという事実です。高い成果を上げている社員が「そういうことをやっていたのだ」と早く気づいてください。
ほんの一瞬前と比べてさえ、今は全く様変わりです。そのような厳しい環境ながら知恵を絞りながら成果を上げている社員がいます。
「環境が厳しい」と経営者が社長室で嘆いている間にも、社員は現場で成果を上げるために七転八倒しています。10個の行動をしても成功するのが1つ、という厳しい状況の中で挑戦をしているのです。そのなかで確かに成果を上げている社員がいます。
その方法を今すぐ可視化して共有化したいと思いませんか。そしてそれがすぐ効果をもたらすことが分かったら、今やっている経営者の仕事をすべて放り投げてでもやらなければならないことがあります。それが成長シートの作成です。
この成長シート作成セミナーオンデマンド受講のお申込みは簡単です。以下のリンクからご希望の日時を選んで専用お申込みフォームを開き、必要事項をご記入の上、送信ボタンを押してください。期間内は何度でも受講できます。
※社内限定です。
このセミナーオンデマンド受講が御社の成長発展に寄与することを祈念しております。
大学3年生のとき、当時3店舗しかなかった街の鮮魚店「魚力」に、同社初の大学生アルバイトとして入社、社長の参謀役として社長室に勤務する。3年後に正社員となり、当時、残業が多く社員の定着率が悪かった同社の労働環境改善に取り組む。
いわゆる「5K職場(きつい・危険・汚い・休日が少ない・給料が安い)」といわれる鮮魚小売業界にて、業績を上げながら、業界初のサービス残業ゼロ、完全週休2日制を実現。社長とともに構築した<社員の成長を支援する人事制度>が原動力となって、16年後には年商3億円から175億円へ、労働分配率67%から37%へと成長し、業界一の高収益企業となる。その後、東証二部(現在は東証一部)に上場。
1993年、人事コンサルタントとして独立。株式会社ENTOENTO代表取締役。
現在、中堅・中小企業に正しい人事制度を広めるために全国を飛び回っている。過去16年間の支援実績数1,313社(2021年9月1日現在)は日本一の実績、成功率99.6%、人事制度導入各社の業績向上に貢献している。
1956年福島生まれ。中央大学大学院中退。
主な著書
『社員が成長し業績が向上する人事制度(日本経営合理化協会)』『1300社が導入した日本型ジョブディスクリプション(日経BP)』『「即戦力」に頼る会社は必ずダメになる(幻冬舎)』『上司はなぜ部下が辞めるまで気づかないのか?(ウィズワークス)』『新 経営者の誤解している15の常識(ENTOENTO)』『新 目からウロコの業績向上ノウハウ(ENTOENTO)』『成果主義人事制度をつくる(鳥影社)』『社長は君のどこを見て評価を決めているのか?(KADOKAWA/中経出版)』他9冊、著書累計販売数5万部。
セミナー風景
セミナー開催実績 |
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日経BPセミナー『1300社が導入した日本型ジョブディスクリプション』出版記念ウェビナー 中小企業に最適な「人事制度のつくり方」 2021年6月23日(オンライン)にて開催 |
社員が成長し業績が向上する経営者のための人事・成長制度構築セミナー 同セミナーを2020年5月20日(オンライン)、3月19日(仙台)、2月25日(東京)・26日(名古屋)、2019年12月3日(大阪)、11月26日(東京)にて開催 |
日経BPセミナー「中小企業1185社の人事制度を構築した講師が指導!会社と社員を強くする「松本式・賃金制度のつくり方」」 2019年10月3日~4日(東京)にて開催 |
継続的な業績向上を実現する経営者のための人事制度5大戦略セミナー 同セミナーを2019年9月27日(岡山)、9月10日(東京)、8月28日(名古屋)、6月5日(仙台)、5月16日(東京)、4月11日(岡山)、2月18日(名古屋)、2月5日(東京)にて開催 |
日本経営合理化協会セミナー「社員が成長し業績が向上する《人事制度》の作り方」 2019年5月22日(東京)にて開催 |
日経BPセミナー「会社も社員もぐんぐん伸びる!中小企業のための「評価・賃金制度のつくり方」」 2019年3月22日(東京)にて開催 |
働き方改革セミナー 2019年3月15日(東京)にて開催 |
日経BPセミナー「社員も業績もぐんぐん伸びる!“会社が成長する”人事制度のつくり方」 2018年11月1~2日(東京)にて開催 |
初任給見直しセミナー 2018年10月30日(東京)にて開催 |
緊急対策セミナー 2018年8月30日(東京)にて開催 |
日本経営合理化協会セミナー「全社員の戦闘力が格段に上がる《成長支援制度》の作り方」 2018年8月9・10日(大阪・東京)にて開催 |
以下より希望の「成長シート作成セミナー」視聴日程をクリックしてください。
オンデマンド受講期間 | 受講費用 | 受付・入金〆切 | 申込状況 |
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2021年10月4日 0:00~2021年10月10日 23:59 | 41,800円(税込) | 2021/10/1(金) 13:00 | 受付終了 |
2021年11月8日 0:00~2021年11月14日 23:59 | 41,800円(税込) | 2021/11/5(金) 13:00 | 受付終了 |
2021年12月6日 0:00~2021年12月12日 23:59 | 41,800円(税込) | 2021/12/3(金) 13:00 | 受付終了 |
年末年始キャンペーン(14日間) 2021年12月23日 0:00~2022年1月5日 23:59 ※弊社年末年始休業中の対応は行えませんのでご注意ください。 |
55,000円(税込) | 2021/12/22(水) 13:00 | 受付終了 |
お申込みに関して
- これは2021年7月20日に開催した満員御礼セミナーのオンデマンド受講のお申し込みです。
- 期間中は何度でも視聴できます。
- 受付・入金〆切までにご入金ください。ご入金が確認できない場合には、キャンセルとさせていただきます。
- ご入金後のキャンセルはできません。ご注意ください。
- 受講期間の延長はお受けできません。
- ご不明点はメール、もしくは代表番号(042-542-3631)までお問い合わせください。
- 受講にあたり、以下の行為はご遠慮ください。
1)動画をコピーしたりダウンロードをすること
2)動画やテキストを個人利用・商用にかかわらず、編集・配布を行うこと
3)別サイト等に動画やテキストを掲載し、見られる状態にすること
4)動画やテキストを社外へ公開すること