2019-11-18 [記事URL]
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多くの経営者の悩みの一つが社員の定着率です。しばしば成長塾に参加された経営者が人事総務職の成長シートの期待成果に「定着率」を入れます。
しかし、そのあとに詰まってしまうのが、定着率を高めるための重要業務を明確にすることができないことです。
今まで、さまざまな定着率を向上させる取り組みを行ってきたのでしょうが、その具体的な業務を特定することができません。それには大きな理由があります。
それは、これまでに退職した社員がどのような理由で辞めたのか分かっていないからです。
人によって辞める理由はさまざまでしょう。しかし、それぞれの企業によって理由が特定されなければなりません。
ある北海道の酪農業の会社は、社員が5~6年経つと辞めるという悩みがありました。経営者は、この理由をまったく分かりませんでした。
「この牧場に学ぶことがない」と言って一般職層の社員が辞めていくのですが、経営者は、一般職層の次に中堅職層や管理職層の仕事もあると常々言っています。でも経営者の言っていることが社員には理解できません。
それは、その経営者の言っていることが社員から見えないのです。つまり、信じられないのです。会社の制度として経営者の言っていることが可視化されていなかったため、その退職が発生していたのです。
そこで、一般職層、中堅職層、管理職層の成長階層を明確にしてそれぞれの階層の成長シートを作成し、どのように成長し、ステップアップをしていくか、成長の階段を全社員に示しました。
この酪農業の経営者は8年前に成長塾に参加されましたが、そのあと辞めた社員は1人。それも実家の酪農業の会社に戻ったのであり、今までの退職の問題はすべて解決しました。
人事の問題は、すべて個別対応して解決すると思ったら大間違いです。そのやり方をしていたら、いわゆる「もぐらたたき経営」になります。問題が出たら打つということを繰り返し行っていくと、同じ問題が永久に発生することになり、嫌気がさすでしょう。
人事の問題は個別の問題として対応解決するのではありません。必ず仕組みをつくって解決するのです。仕組みをつくって解決をすれば、同じ問題は二度と発生しません。
苦労するために人を採用しているわけではありません。問題を仕組みで解決して、楽に経営をしていかなければなりません。その考え方がとても重要です。
定着率を考える必要がある会社は、まずはどうして人が辞めるのかその本音を聞かなければなりません。
通常は本当のことは言いません。おおむね嘘をついて辞めます。社員の本音を聞く方法をぜひ考えてください。
2019-11-11 [記事URL]
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新卒社員を採用している会社では、新卒が入社してから半年が経ちました。残念ながら、もう既に新卒が辞めてしまったという話を耳にします。
新卒社員が辞めた会社で、その新卒が辞めたことに対して上司がどのような思いでいるか、とても心配です。
全ての会社の共通点は、新人を採用し育てることによって労働分配率を大幅に改善することができることです。新卒採用ができない会社は中途採用で社員を高額の賃金で採用し、いつになっても労働分配率を改善することができず、利益を残すことができません。
そのことを経営者は理解していても、なかなか上司は新人、特に新卒社員を好んで自分の部下にしたいと考えてはいません。
それは新人への教育がとても大変であるからです。経験のある社員よりも、経験の全くない社員を指導するほうが、苦労が当然多くなります。
しかし、もっと大きな理由があります。それは上司に対して会社が何を成果として評価しているかが明らかになっていないことです。
例えば、この上司が営業所長だとします。営業所長の評価はどんな期待成果でするでしょうか。その営業所全体の売上でしょうか。新規開拓件数でしょうか。または、回収率でしょうか。
いずれの期待成果も、新人よりもベテランの社員のほうが高い成果を上げることは間違いありません。
営業所全体の成果の高さで評価するのであれば、営業所長個人とすれば、その数字をすぐに上げることのできる社員、いわゆる経験のあるベテラン社員を欲しがるのは当然です。つまり、上司が新人を嫌がる理由は、その会社での自分の評価の内容にあるのです。
仮に、この営業所長が新人を成長させる経験がないまま、いつか次の管理職層へいって営業所長を指導することになったとします。
その営業所長に対して、この管理職層の社員は「新人を定着させてしっかり成長させなさい」と指導をすることになります。
まさか自分で経験のないことを営業所長に指導することはできません。
そのため、中堅職層になった社員は積極的に経験のない新人社員、新卒社員を自らの部下に招き入れ成長させることに取り組まなければなりません。
今までの期待成果のままではだめです。新人である部下を喜んで招き入れるためには、その上司の期待成果を変更することが必要でしょう。
まさにこれからは、社員が定着しない会社は企業存続できないことが明白になりました。
ぜひ、上司が「新卒社員を喜んで部下にしたい」と考えるような期待成果を考えてもらいたいと思います。
2019-11-08 [記事URL]
参加された方のアンケートをご紹介いたします。
中途社員の賃金決定の仕組みは特に役に立つと思いました。今まで一度決定した給料を下げることができず苦労してきましたので…。
賃金体系へ移行する時にかなり調整給が発生してしまい調整給が発生してしまい調整給をなくして行く作業が思っていたより難しかったです。また第6講座の中で昇給、賞与の決定方法がまだ完全に理解できていない為、処遇計画書も少し分かりにくかったです。
成長塾に参加させて頂きいろいろな事を学ばせてもらいました。6月より仮運用を開始しますが、社員が元気に明るく仕事をする姿を思うとワクワクします。大変なことも色々あると思いますが絶対に諦めず人事制度を作り上げて行きます。
自分の会社独自の人事制度は絶対に役に立つと思います。6月から仮運用で成長シートを導入し色々と改善して行く部分もあると思いますし、スムーズに行くことばかりではないと思いますが、あせらず、信念を持って会社を少しずつでもいい方向に向かわせ、社員全員が幸せな人生を送れるように努力していきたいと思っています。
株式会社野口商会
代表取締役 野口純一様
●役に立つこと
・中途採用の給与の決め方がよくわかった
・調整給が出る人の対応の仕方がよくわかった
今まで社員はOJTで育てるものと考えていましたが明確な成長目標をもち、計画的にやらねばならない事が腹の底に落ちました。特に成長シートの作成は本当に有意義だと思います。
今まで社員が既婚・未婚・子供の有無等で生活できる給与を割り出し、それを年俸として給与・賞与を決めていましたが、それでは社員に有り難みがわかってもらえないうえに、社員の成長もさせる事ができなかった事に気づいた事が大きな収穫です。
匿名希望 様
中途社員の賃金を決めるシートで、調整給のある従業員に成長してもらえるようになる。期待が高まりました。
業績に応じて昇給が変わることを実際に見せることで生産性、コスト意識などに変化が期待できると思います。
勤務態度は上司・先輩が見本となれば自然に変化すると考えていました。成長塾で学び、当たり前と思うようなことも「成長」とすることで、どのようなことを大事に思っているのか伝えられるという期待が高まりました。早く運用したいです。
匿名希望 様
賞与原資シートを作成すると、その原資を増やそうとして社員が努力してくれると思います。中途社員の賃金見直しのシステムがあるので給与体系の崩れがないのがよいです。また、昇給金額が前期実績によって決まることにも納得性が高いと思います。
当社の給与体系をスムーズに移行するにはシミュレーションを重ねる必要があると思います。ソフトの操作にも慣れるまで時間が必要だと感じましたが、社員の成長と給与が連動し、説明も楽になることがすばらしいと思います。
Y.I 様
賃金移行や、昇給・賞与の考え方は良く理解できました。
私にとって部分的に理解できないところもありましたが、全体的には良かったと思います。サポート期間中に、何とかモノにしたいと思います。成長シートはすぐ活用したいと思います。長い間お世話になりました。
匿名希望 様
社員が成長し、業績が伸長することにより、社員の処遇が具体的にどのくらいよくなるのかシミュレーションできて良かった。また自分のイメージとあまり差がなかったので安心できた。
社員が1度きりの人生を当社で、全力で生きていってもらう為にサポートしていける。
全体的にはイメージ通りだが、個々の社員については今と差がある方もあり、調整が難しいと感じた。運用と通じてギャップを埋めていきたいです。
株式会社中村商店
取締役社長 中村訓康様
賃金制度の仮運用を始めます。
処遇計画書は社員も理解しやすいと思いました。
匿名希望 様
教育の効果について、成長シートの課題発見方法は硬化性をイメージして、教育制度をつくっていける。
会社の発展と社員さんの処遇を向上させるという点をベクトルを合わせていけること。
わかりにくかった部分は特にありません。
株式会社メイショウエステート
代表取締役 石川英嗣 様
●役に立つと思ったこと
・中途社員の格付け、評価方法
・人件費のコントロール
今まで明確な基準がなく中途採用を行っていたので、活用できるツールが出来て雇用側、採用される側、双方にとっていいことだと感じました。
内容が盛り沢山で、消化しきれていない部分もありますが、成長シートをまず完成度を高めて、社内で落とし込んで、仮運用していきたいと思います。
成長シートと人事評価制度から得られる個人と会社の成長。特に成長シートでの社員の教育は自社にとって合う仕組みだと思いました。
わかりにくかった部分は特にありません。参考になりました。ありがとうございます。
株式会社メイショウエステート
マネージャー 落合進 様
全6講座参加させていただきありがとうございました。すごく良い物と思える事ができました。参加するたびに楽しくなる研修でした。
社員は成長する事で仕事の楽しさがわかるだろうと感じました。社員がワクワクするような成長シートを作ります。ありがとうございました。
わかりにくかった部分は何点かありましたが、昨日より今日と時間がたつと理解できたと思います。ありがとうございました。
有限会社おか半
常務取締役 菊永猛 様
大変勉強になりました。成長シートをまずは実施し、その一方で賃金システムも仮運用検証をしていきます。
社員のために…という姿勢。
M.N 様
2019-11-08 [記事URL]
当日参加された方のアンケートをご紹介いたします。
・お客様にほめられ、喜ばれることが社員の最大の糧
→ステップアップ制度の土台
・成長シートを運用すること=マネジメント=社員を指導すること
・制度の答は社員が教えてくれるもの(=社員は制度の鏡)
・自己の重要感を大切にする
・業績向上時には、付加価値(粗利)向上が先になり、人件費増は後になる。⇒労働分配率改善
・中間管理職に賞与原資という人件費向上の経営数値を示すことで自主的な粗利向上やムダな経費カットの活動につながる。
全体的には流れるような講義で、資料も簡潔でわかりやすかった。本日は講義中心であったため、集中力の持続が難しく、途中、漫然と聞いてしまったり、終了前は特に集中していなかった面があった。
S.F 様
成長シートつまり社員の成長の動機づけは賃金とは連動しない10対1の法則とホメ行カードの実践
第1講・第2講ではむずかしすぎるような感想を持ちましたが私達にもできそうな気がしてきました
総合評価決定基準表の点数のつけ方にSをおくべきかどうか、
総合評価基準の点数のつけ方は一般職と中堅管理職でかえてよいのかがわかりにくい。
匿名希望 様
中途採用する時に、成長シートを実際に見せて、成長していく仕組みのある会社だと伝えるとよいことが
わかり、面接の際に早速見せようと思いました。
まだまだですが、ようやく、成長シートが形になりつつあるので、それからお話しを伺うと、少しずつ松本先生のおっしゃることが、理解できてきたような気がします。
「あなたのための成長シート」「お金の話にしない」「大企業は”辞めたくない“と思って入社、中小企業は“嫌なら辞めよう”」「成長しても、辞めずに一緒に大きな仕事をしようと言えば辞めない」胸に響きました。
匿名希望 様
ステップアップ制度に対して難しく考えていましたがシンプルで分かりやすく社員さんにも伝わりやすいなあと思いました。
また、賃金表を作成しましたが今まで賃金の事を質問されても明確に答えきれなかった為、苦しい思いをしてきました。これから先はそのような事で苦労しなくていいと思うと気分が楽になってきました。
入社から40年先までの賃金を説明できるという事ができると思うとワクワクしてきました。
株式会社野口商会
代表取締役 野口純一 様
成長等級を明確化すると社員のモチベーションもかなりUPするように感じ、当社にも役立つと思いました。また、給料や賞与がどのように決定されるのかを社員の方にしっかり説明できるようになるのが良いと思います。
講義の休憩時間にも松本先生に相談したのですが、役職以外の等級に良い名称がないか(主事、副参事等)を検討しているところです。
成長シートが定着すると、中途採用よりも新卒採用で社内ノウハウの構築が進むという事を教わり驚きました。
社員の方の立場からしても、その方が社内の雰囲気も良いので望ましいと思います。
また、中途採用者の給料決定の方法にも納得できました。採用面接の折に、今後の成長期待成果や成長要素を話しておく大切さも実感できました。ありがとうございます。
Y.I 様
給与体系が作成できて、それが漠然と自分で考えていたものと大きな差がなかったので実際に使える目途がついた。
成長シートの作りこみが足りず、まだ不安があるので電話相談でクリアしたい。
思っていたよりはわかりやすく、課題もこなせたので、頑張る気になってきました。
匿名希望 様
全ての事が役に立つと感じました。そこに取り組む事で会社も良くなると思います
わかりにくかったことはその場で質問できたので良かったです。
ありがとうございました。会社に帰って深めます。
匿名希望 様
賃金を全員に明確に説明できること、又その目的を全社員さんと共有でき、方向性を確認しながら進んでいける。
社に戻って整理します。
3.4講でゴールが見えてきました。
ありがとうございます。
匿名希望 様
昇格・降格要件の整備運用方法、成長シートを元に、明確に昇格・降格基準が定められていることで、既存社員にはもちろん新卒採用時にも、有効的に活用できると感じました。
また、賃金体系の大枠ができたこと、また、この資料を社内の中途社員も自分自身でシュミレーションできることが、より成長を促す素晴らしいシステムだと感じました。
大変参考になりました。ありがとうございます。とりあえず6割の完成度でも導入して、少しずつ会社をよくしたいと思います。第5講座楽しみにしています。
S.O 様
●役に立つと思ったこと
・成長等級が上がるほど、所要経過年数も増加すべき点
・昇格推薦意見を上司が記入し、本人説明する点
・中堅職昇進者への頭初説明事項の明示
「第1の仕事は実務をすることではなく、人を育てる事」
・業務日報内に成長の記録をすること
●感想
・説明は判り易かった。
・懇切丁寧に説明しようとする先生の気持ちがよく伝わってきた。
株式会社道央メタル
社長 海老原達郎 様
2019-11-08 [記事URL]
参加された方のアンケートをご紹介いたします。
人を成長させる仕組みを作るために参加。
重要なことをしぼり込むことで社員に何をしてもらいたいかがはっきりして、成長シートの実現が見えた。
私が吸収できる速度より説明が速かったのでついて行くのが大変。
Y.M 様
社内の環境の問題を感じていて、社長に声をかけてもらったため参加しました。
2:6:2の原則について知ることができて良かったです。そして、2:6:2のバランスで全スタッフが成長していくということを初めて知りました
成長塾に参加して、自分が何も教えられていなかったこと、会社としてしっかり取り組んでいかなければいけないと感じました。
リーダーをする中で怒るべきか、ほめるべきか迷うことがありましたが単純なことだったように思います。帰ってからスタッフに実践して、もっとよくしたいです。
匿名希望 様
働く人の満足度アップ、会社の発展のために参加しました。
成長シートの概念は役に立つと思いましたが、内容がもりだくさんでこまかいところまで完全に理解するのが難しかったです。
M.S 様
現在行っている運営状況がまだすっきりとしていない為参加。
以前と比べて格段にツールが充実しており、現状分析がやりやすく、改めて成長塾の素晴らしさを実感できました。
しかし、初めての人にとっては、かなりの理解度が必要に感じました。
O.K様 様
5-6年前より人事考課制度を導入し、その後、目標管理制度を実施していますが、経営者は機能していないと判断しています。たまたま経営者のお知り合いであった経営者に成長塾を教えていただき、今回の参加に至りました。
成長シートひとつで、社員が成長する方法を伝える。やるべきことを社員が理解できることはとても良いと感じた。「優れたもの」の可視化する。優秀な社員が「なぜ優秀か」を明らかにすることはよく理解できます。
ただ、成長シートの「重要業務」「知識・技術」に定義づけが具体化(可視化)することが非常に難しい。重要業務や知識・技術の評価が定性的で、運用のイメージがいまいちつかめない。
匿名希望 様
上司より現状の評価制度を見直したいという要望があり、また自分自身も今の制度が機能しているか疑問に思っていたこともあり参加しました。
優れた社員を可視化することによって当社に見合う成長シートの作成ができること。
本当に人事制度があと2か月で作られるかどうか不安はあるが何とか形にしたいと思う。
また、他社の方といろいろ交流できたことが良かった。
匿名希望 様
参加理由
・若年世代の採用・育成と事業承継できる状態にする。
・従業員・経営者・株主からの視点でみて透明性の高い会社にしたい。
役に立つと思ったこと
・プロセスと結果が一致するまで、シミュレーションすること。
・業務の可視化の方法。
分かりにくかった部分
・洗替えのタイミングはどうすればよいのか?
・期待成果を絞っているが、計算方法や言葉を教育する必要があるがどうするのか?
莫大な量を2講で済ませており、読み込むのにかなりの作業になる。
まず使うことから始めるというのはいいと思いました。
複数参加したが、社員教育にもなる。
トム 様
職場で人事制度の再構築をすることになり、成長塾の考え方や導入方法を学ばせてもらう為に参加しました。
スタッフ部門の期待成果に売上高や利益率があげられるということが、新鮮な発見でした。営業職と違って事務職の期待成果を数値で表すことが難しいと感じていましたので、早速成長シートに導入したいと思います。また、スタッフ部門の成長シートづくりは、管理職→中堅職→一般職の順というのも納得しました。逆に作りがちでした。
自社の事務職成長シートにうまくおとしこみができるか非常に難しいところですが、学んだことを活かし、従来とは違ったシート作りをしたいと思います。
H.O 様
会社で新たな人事制度が求められていたため参加しました。
社内の優れた人をモデルに成長要素を考える点が良い。
中堅職の成長シートは「一般職」+「部下の成長点数」と考える点。
2日間とも総じてテンポが早いので、ついていくのが大変です。
Y.M 様
社員を成長させるため参加。そのために成長シートは役に立つと感じた。
しかし、最初は成長シートの作り方を勘違いして作ってしまったので、作り直さなければいけない。
難しかったです。
K.S 様
人事についての本の数冊から松本先生の考え方に同意できたので参加を決意しました。
仕事の優先順位によって、点数の評価の仕分方がわかりました。
成長基準より最後までの説明を聞きのがしたので、もう一度聞きたい。
一休 様
2019-11-04 [記事URL]
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経営者は自分の評価や賃金の決め方に自信を持てず、コンサルタントを頼って人事制度を構築します。
経営者にとってみれば、今までが自信のない決め方でしたから、コンサルタントにお願いをして人事制度をつくれば、社員は喜んでくれるものと考えています。
もっとも、マスコミから報道される情報の中に、人事制度で社員が元気に成長したという報道はありませんので、概ね社員は不安を持ちます。
そして、つくった人事制度を説明するときに
「優秀な社員にはたくさん昇給・賞与を出す」
という発言によって、社員の誰しもが思っている
「たくさんの昇給・賞与をもらいたい」
という気持ちをさらに増幅させることになります。
一般職層で高い成果を上げている社員は、どうすれば自分がたくさんの昇給・賞与をもらえるか、と考えながらこの人事制度を見ることになります。
この人事制度に、評価が高ければ昇給・賞与が高くなる、と書いてあるとすると、社員は高い成果を上げない低い成果のままの社員がいた方が良いと考えることになります。
それによって、優秀な社員は成果の上がっていない社員に対してアドバイスをしなくなります。
自分の成果を高めることよりも、成果の上がっていない社員の成果のギャップを拡大させることによって、昇給・賞与をたくさんもらおうとするのです。
人間としては最低の人間になることになりますが、その気持ちを止めることはできません。誰しもが昇給・賞与をたくさんもらいたいと考えているからです。利己主義の世界です。
こうやって人事制度を導入した会社が、導入する前よりも業績の伸びが遅くなったり、組織風土が悪化する理由はこのような原因があるためです。
経営者は社員の処遇について、どのように思っているでしょうか。何らかの縁があって入社したすべての社員の昇給・賞与を上げてあげたいと思っています。
導入した人事制度の良し悪しは、導入後に経営者の思ったとおりの組織になっているかどうかで、判断することになります。
もし人事制度を導入して、社員の仲が悪くなったり、組織風土が悪くなったり、さらには今まで以上に業績が悪化してしまったとすれば、それは人事制度に問題があります。
私が人事制度の構築指導をするときには、結果で見ることをお話しています。
人事制度導入後に、全社員が一緒に手を取り合って
「この会社で一緒に成長しよう。そして一緒に昇給・賞与を増やそう」
と考え行動したときに、経営者の想いを正しく可視化した人事制度であることが分かります。
人事制度そのものが良いかどうかは、つくって運用した後で、はっきりと分かります。社員が成長し業績が向上したら「良い人事制度をつくった」と喜んでください。
また逆の場合であれば、すぐその人事制度の見直しをしないと、せっかく作成した人事制度が組織の成長発展を大きく阻害する要因になってしまうでしょう。
2019-10-28 [記事URL]
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働き方改革は現場の生産性を高めることが必要です。
実はこの生産性を上げることが必要なのは、部下を指導している上司のマネジメントの生産性です。
「部下指導」と言えば、部下に対して上司が指導することです。当然ながらこの指導は個別になりますが、この個別指導は生産性が高くありません。1+1=1.5という結果しか生み出さないのです。
このマネジメントの生産性を高めるためにはコツがあります。
上司が成長シートを活用し、ある重要業務が全社員4点以上取れる状態になった段階で、この重要業務は成長シートの中の成長要素としての役割は終えます。
成長シートの重要業務が存在する理由は、社員間で期待成果の大きさに違いがあるからです。重要業務をやっている社員とやっていない社員では、成果の違いがあります。それを成長シートの重要業務で、分かりやすく可視化したのです。
すべての社員は成果を上げたいと考えていますので、この重要業務をすべての社員が行うようになります。
やがてすべての社員の成長基準が4点以上、つまり、すべての社員がその重要業務を優れたやり方でやるようになったら全員が高い成果を上げるようになっています。
この段階で、成長シートからその重要業務が取り除かれ、新しい重要業務が記載されることになり、その新しい重要業務の取り組みが始まります。
そして、上司がこの成長シートから外された重要業務を仕組みにするかどうかによって、マネジメントの生産性が大いに左右されます。
つまり、すべての社員が4点以上取れていたこの重要業務を仕組みにすることによって、すべての社員が成長シートの重要業務を意識せずに高い成果を上げることができるようになります。
今後入社する新人社員がこの仕組みを使うことによって、あたかもベテランの社員が仕事をするがごとく成果を上げることができるのです。
この仕組みをつくることができれば、部下指導の生産性はとても高まります。部下指導は部下の成果を上げさせるための指導です。部下にとってみれば、仕組みを使うことによって高い成果を上げることができるようになるからです。
これが中小企業ではできていません。
そのため、一度成長シートから出された重要業務が新人の入社と共にまた成長シートに戻ってくることになれば、いつになっても上司の部下指導の生産性は高まらないことになります。
成長シートをつくること、つくって運用することができたら、次はその成長シートにある重要業務がいつか全員4点以上になった段階で、その重要業務を仕組みにすることがとても重要になってきます。
これがマネジメントの生産性向上であり、指導しなくてもすべての社員が成果を上げることができるようになります。
今、会社にどれくらいの仕組みがあるでしょうか。確認をしてもらいたいと思います。
1つもなければ、残念ですが生産性が低いままと言えます。
2019-10-21 [記事URL]
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人事制度に失敗した経営者からの最初の質問は、「どうやったら成功できますか?」です。
この質問に答える前に経営者は、なぜ失敗したのか理由を知らなければなりません。
失敗した理由がわからないのに、成功するその方法を説明してもよく分かりません。それでは、なぜ日本ではこれほどまでに人事制度で成功しないのでしょうか。
それはもちろん自分でつくったのではなく、誰かにつくってもらった人事制度であるからです。これが最大の理由です。結局、つくってもらった評価や賃金の決め方に自分は納得できない。
もともと自分の評価や賃金の決め方に自信が持てず、専門家に助けを求めたことがなぜ失敗した理由になるのか?その理由が分からないという方は多いでしょう。
しかし、人事制度をつくってもらった経営者に質問すれば分かります。理由は簡単です。
つくってもらった人事制度のため、昇給・賞与の金額を経営者自身が説明できないのです。
例えば、賞与を支給した後にA社員から「なぜ私はB社員よりも賞与が10万円少ないのですか?」と質問されたとしても、その理由を答えられません。
そのため、経営者は質問してきたA社員に対して「B社員に比べて、A社員がいかにだめであるか!」を様々な言葉で説明することになるでしょう。
「成果が低い」「失敗が多い」「クレームをもらう」「明るく挨拶ができない」とにかく粗探しのようなことをして、A社員を「ギャフン」と言わせることになります。この賞与の金額の違いについて少しも説明ができないのです。
経営者は驚くでしょう。人事制度を導入し、賞与を決める仕組みを作ったにも関わらず、説明できないという現実に愕然とします。
説明ができないために、「賞与を支給した後、質問に来るな!」と言った経営者もいるぐらいです。
一方でこの社員の質問に答えられたら、社員は昇給・賞与の決める仕組みを知ることになります。昇給・賞与を減らそうと考えている経営者はいないのです。
ただし、「少ない」という質問に対して「なぜ少ないのか」という回答をするから、社員のモチベーションを落としてしまうのです。
経営者はすべての社員の昇給・賞与を増やそうと思っている。そのため苦しんでいるのです。
自分の決めてきた評価や昇給・賞与の決め方をすべて可視化して仕組みにすると、もう社員が質問してくることは無くなります。
そして最も重要なポイント、わが社の経営者は社員を成長させて、昇給・賞与を増やそうと考えている経営者であることがはっきりと分かります。
それはそれはいい会社です。人事制度で成功するためには、まず、その失敗した理由を知ることです。そして、経営者自らの言葉で昇給・賞与の金額を説明できることです。
実は、もう1つ重要なことがあります。
経営者が説明することと全く同じことを社員の上司が説明できることです。これがまず不足しています。中小企業では、部下が上司に昇給・賞与の根拠について聞くと、「金額を決めているのは社長だから社長の所に行って聞け!」との発言になるのです。
これでは、上司もその昇給・賞与が決まった計算式が分からないことになります。だから社員は不安を持ち、会社を辞めるのです。
社員に説明できる人事制度。それこそが成功する人事制度と言えるでしょう。御社は昇給・賞与を支給したときに説明することができるでしょうか。
2019-10-14 [記事URL]
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生産性向上に取り組んでいる会社が増えてきました。その中で、忘れられている存在があります。それが短時間勤務の女性従業員です。別な言い方をすると、パート従業員という言い方をすることができます。
今まで多くの企業で女性の従業員が活躍をしていますが、その多くがパートという雇用形態で仕事をしています。このパートで雇用している方々の、実にまた8割以上が、正社員とは違った仕事の仕方をしています。それは、働く時間数が短いという理由だけで単純な作業をしていることが多いのです。
これは単に能力の問題ではなく、働く時間が短いから、または働く日数が短いから、正社員とは違った雇用形態で仕事をしているため、単純作業をしている場合が多いのです。
そのため正社員の場合には、「成長シート」を使って成長してもらいますが、パートさんの場合には、成長シートではなく「星取表」で成長確認しています。
この成長シートと星取表の根本的な違いは、その仕事に期待成果を求めないことです。例えば営業社員であれば、売上高や新規開拓件数、回収率等の求めている成果があります。ところが星取表を使っているパートさんの場合には、この求める成果がありません。
つまり、できる仕事の種類が増えれば、それは結果として(明確ではありませんが)会社全体の成果に貢献していることは間違いありません。問題は、パートさんができる仕事が増えても、ストレートに成果に結びついていると確認ができないことです。
これからの日本では、生産性向上を取り組むにあたって、このパートさんも生産性に貢献する仕事の仕方に改善改革してもらう必要があります。
そのためにも、パートさんだからといって単純な作業に限定するのではなく、正社員のやっている仕事にどんどん挑戦してもらう環境をつくることが必要でしょう。
多くの経営者がパートさんは優秀だと発言しています。ところがその割には、単純作業に限定されている仕事の仕方になっています。パートさんとは、あくまでも雇用条件の違いであり、能力とはまったく関係のないことに気が付く必要があります。
今、期待成果を持たず、仕事の種類を増やすことだけで評価をしている、星取表で成長確認をしている企業は、早く正社員の成長シートを活用して活躍してもらってください。この仕事の仕方をすれば、パートさんも最低賃金を軽々と上回る賃金を出すことができるでしょう。組織全体の生産性に大きな貢献をすることにもなります。
今、女性の従業員が、毎日何かの成果を上げる喜びをもって仕事をしていないとすれば、それは大きな損失です。早く手を打ってもらいたいと思います。
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