第254話 人事制度が役立つための第一原則とは
2025-04-16

人事制度を導入すると、多くの場合「評価に納得できない」と社員から不平不満が生じます。
評価に対する不平不満の原因は、第一に上司間の甘辛評価の存在です。全ての上司が同じように部下を評価することは到底できないため、まずは部下を持つ上司に対して「どのように評価をしたら良いのか」を指導することが必要でしょう。そういった指導によって全上司が同じ評価をするようにならない限り、部下である社員は評価に納得することはありません。
しかし、それ以上に重要なことがあります。それは、評価は社員の成長を確認するためであり、評価によって次の成長に向けての指導を有効にすることです。
社員の立場で考えれば、成長することで処遇が良くなると考えるのは当然です。それはつまり、自身の評価が高くなることで昇給・賞与が増えることを期待します。
そのため、社員には「評価」とそれに伴って「昇給・賞与がどれほど増えるのか」を示さなければなりません。これは昇給・賞与を支給する当日の朝に分かるのではなく、事前に社員が「自分は昇給・賞与がいくら貰えるのか」分かるようにしなければなりません。
もっとも、社員の昇給・賞与を決める最大の要因は「会社の業績」です。会社の業績、そして社員本人の成長に伴って昇給・賞与がどう増えるのかが前もって示す必要があります。
評価に対する不平不満が一番生じる日は昇給・賞与の支給日であることを知っている経営者は多くないでしょう。しかし、自分の評価を昇給・賞与の金額で推し量るような会社では、社員の指導を効果的にすることはできません。社員が「自分は成長した」と自己評価している際に昇給・賞与が想像より低ければ、この会社ではどんなに頑張っても報われないという思いになってしまいます。その思いを持つようになった社員がさらなる成長を考えることはないでしょう。
人事制度で最も大事な原則は、この評価と昇給・賞与が一致することです。このための仕組みができない限り、人事制度は賃金を決定するためだけの仕組みになり、社員の成長に貢献することはないでしょう。
社員が成長し、会社の業績が向上する人事制度を構築・運用するためには、必ず社員の成長と昇給・賞与が一致していることを事前に仕組みで説明できる会社にならなければなりません。これによって社員は一歩一歩成長することが自分の昇給・賞与を高めることを理解し、安心して40年以上成長し続けることになるでしょう。
このことがそれぞれの会社の成長発展につながっていきます。社員の評価と昇給・賞与が100%完全一致する人事制度をつくりたい方は「成長塾」にお越しください。
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