成長塾修了企業に聞く - 有限会社中井レストラン企画様 -

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有限会社中井レストラン企画様

社員のために方針を作っているのに上手くいかない。そのジレンマを解消するために成長支援制度が必要でした。

有限会社中井レストラン企画様ロゴ有限会社中井レストラン企画は、成長塾受講後、TTM研修や生産性向上セミナーにも参加され、成長支援制度を進化させてきました。同社が成長支援制度を導入した理由と成果について、代表取締役 中井深氏(写真右端)に伺いました。

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1.有限会社中井レストラン企画について
2.多様な味わいのベルギービール専門店として
3.社員の本当の気持ちがわかっていなかった
4.成長塾に出会い、自分が一番大切にしてきたことを再発見した
5.成長支援制度により社員がたくましくなってきた
6.社員の成長なくして理念達成はできない

1.有限会社中井レストラン企画について

店舗名は「ドルフィンズ」。国産ビールの感覚で飲むと、味わいの広がりに驚かされるベルギービールの専門店を6店舗展開している。14年前、東京にしかなかったベルギービールの専門店を大阪で初めてスタートさせた。ベルギーをはじめヨーロッパの多様な食文化を「異食文化」として認識し、その異なった食文化の良さを互いに引き立て合って楽しむ「異食文化コミュニケーション」を提唱している。

6店舗の個性は多種多様。ベルギービールマニアが満足できる店はもちろん、ベルギービール以外の飲み物も楽しめる店、落ち着いた雰囲気の店、みんなでワイワイできる店と幅広く、その日の気分で店を選べる楽しさがある。

社員たちが自ら考えた理想の社員像は「自分と周りの人間を成長させる人」。
その理想を目指して日々成長している会社である。

本社:大阪市中央区 創業:1985年 従業員:40名(2013年5月現在)

2.多様な味わいのベルギービール専門店として

― まず始めに、ベルギービールについて教えてください。

いつも微笑みを絶やさない中井社長日本のビールはバリエーションの幅が狭く、メーカーが違っても味はあまり変わりません。ベルギーでは、数多くの原料を使用した様々な種類のビールが造られていて、種類は800以上、多彩な味わいは世界一だと言われています。酸っぱいビールや甘いビール、香ばしいビールなどあきらかに風味や味が違います。

ベルギービールはテイストの違いがはっきりしているので、ワインのように「食べ物と合わせる」という考え方をアピールしやすいですね。ワインに比べるとリーズナブルでフレンドリー、様々な料理に合わせて、気取らず気軽に飲めるところがベルギービールの楽しさです。

―  なぜ、ベルギービールの専門店を始められたのですか。

29歳の時、世界各国のビールとワインの店を始めました。並行輸入のビールが出回り出した頃です。海外駐在のお客さんが「現地で飲んだことがある」と懐かしがってくださり、そのビールに合う料理を教えてくださいました。色々な国のビールと料理に出会うことがとても面白かったのです。我々の提唱している「異食文化コミュニケーション」の原点はこの頃にありますね。

10年経ったころ、バブルが弾けた影響で業績が右肩下がりとなり、商品構成の見直しを計画しました。その際、問屋さんからの誘いでベルギービールの勉強会に参加したのです。種類の多さと共に、こだわりやうんちくがある点が気になり、東京のベルギービール専門店を視察に行きました。まだ、大阪にはベルギービール専門店が一軒も無かった時代です。

ベルギービール専門店を視察して気づいたのは、和気あいあいとした自分の店に雰囲気がとても近い、スタッフの働くリズムに共通点があるということでした。これならスムーズに導入がしやすい、ベルギービールならいけると直感し、1999年に専門店を大阪に出したのです。これが第2次創業になりました。

―  その後の業績は順調だったのですか。

ベルギービール専門店へそれまでは、満席だと他の店にお客様が流れていましたが、ベルギービール専門店では「空いたら電話して」と言われることが増えました。四国や北九州からわざわざベルギービールを目当てに来るお客様まで現れたのです。「ドルフィンズでなければ」というお客様が増えるにつれ、私は「ベルギービール専門店なら売上が上がる、他店と差別化もできる」という思いを強くし、ベルギービールに力を注ぎました。

本場ベルギーまで視察に行き、「800種類のベルギービールの味わいには、それぞれにしっかりとした理由やストーリーがある」ことを初めて知りました。しかも、800種類のビールには全て「専用グラス」があったのです。ここまでのこだわりがあるとは驚きでした。帰国後、お客様に「理由をしっかり伝える」という売り方に変えたところ、ベルギービールの「味わい方」に納得をいただけるようになりました。

そこで勢いに乗って、既存の3店舗をすべてベルギービール専門店に変えたのですが、数字がついて来ませんでした。今から思えば、「ベルギービールは面白い、楽しいものだから飲みなさい」という勝手な押しつけだったですね。

―  差別化ができたのに数字がついてこない、それについてはどのような対策を打たれたのですか。

その頃は、社員もなかなか居付きませんでした。例えば、業績を上げるため新店を出店するのですが、即戦力で5人を中途採用しても2人はすぐ辞めてしまいました。補充のため慌てて採用すると良い人材が採れず、人間関係が悪くなるという繰り返しでした。辞める理由は「ベルギービールの新店を出す意味がよくわからない。社長の考えにはついていけない」という理由が大半でした。

社長である私は、新店をオープンすると達成感を味わうのですが、社員は「また忙しくなるだけ」という反応だったのです。

どうしようかと悩んでいた時に、中小企業家同友会で経営計画の必要性を知りました。2001年から、毎年1月に全店を丸一日休業して、全員参加で経営方針発表会を始めました。

有限会社中井レストラン企画の経営計画書

3.社員の本当の気持ちがわかっていなかった

― 全社員参加の経営方針発表会で、方針の共有化は進みましたか。

経営方針発表会を始めて5年経ったときのことです。ある女性社員が辞めたいと言って来ました。辞める理由は「経営計画の進捗報告にばかり時間をとられ、自分のやりたいことができないから」。

彼女は現場が好きで一生懸命働く子でした。経営計画の目的が間違っていたことに、そのとき初めて気づきました。社長の私が喜ぶためだけにやっていた、社員はやらされていただけ。経営目標を押し付け、現場に負担をかけていただけでした。

翌年、気持ちを共有することを目的として、社員みんなで「理想の社員像」を一日かけて作りました。そこで出て来たのが「自分と周りの人間を成長させる人」でした。本当にいい会議でした、とても嬉しかった。

― その会議はとても大きな転換点だったのですね。それからは上手く回り始めたのでしょうか。

マネージャーから「やみくもに店を出すのではなく、まず人を育てませんか。人が育ってから店を出しましょう」という提案があり、初めて新卒の採用を開始しました。それまでは、良い物件が出てきたら店を出す、出店が決まったら即戦力を中途採用するというパターン。出店も多かったですが、失敗も多かったですね。人を育てるという視点は欠けていました。

しかし、新卒の採用を始めるとまた問題が発生してきました。現場から「新卒を育てるひまが無い、即戦力を採用して欲しい」という声が挙がったのです。人を育てる組織風土が出来ていなかったのです。

4.成長塾に出会い、自分が一番大切にしてきたことを再発見した

― 新卒採用は続けたい、人を育てたい、でも組織風土はそう簡単には変わりませんよね。

店内の様子ある勉強会で「新卒採用が社員の半数を超えると会社が変わる」と、尊敬する経営者の方から聞いていたので、この新卒採用の方針は、止めたくありませんでした。その勉強会に、社員がすぐ辞めてしまうことでずいぶん悩んでいる経営者がいたのです。

その経営者が成長塾に参加され、2年で組織風土が劇的に変わるのを近くで見ていました。

早速その方に相談したところ、成長塾の内容を教えてくれました。それが、我々の理想の社員像「自分と周りの人間を成長させる人」を育成することと全く同じだったのです。

この成長塾なら今の課題を解決できるのではと思い、東京まで勉強に通いました。

― 成長塾ではどのような学びや気付きがありましたか。

まずは「我々のやっていることはこれで良いんだ、間違っていないのだ」と、自信をつけることができました。

人を育てることは大切だと頭ではわかっていても、実際の経営は数字が上がらないと不安なものです。しかし、成長塾に参加したことで、社員を成長させることが経営を安定させ発展させる近道だとはっきりわかったのです。

講座では、自分が今まで社員のどのような面を評価していたかを可視化するのですが、「勤務態度」のウェートが思いのほか大きいことに気づきました。勤務態度というのは、どのように仕事に取り組むかという姿勢や価値観のことです。これを重要視していたことに気づき、自分が人間同士の関係にどれだけ注力しているのか良くわかりました。

これが明らかになったことで、自分が何を一番大切にしているのかを、社員に対して明確に伝えることが出来るようになりました。これはとても大きな発見でしたね。

5.成長支援制度により社員がたくましくなってきた

― 成長塾でつくった仕組みを導入されてみて、社内にどのような変化がありましたか。

アルバイト評価が雑誌に掲載されましたそれまでは、私の目と耳と勘で社員を評価していました。客観的な基準で評価されることが無かったので、その基準の決め方に対して社員から不平不満が数多く出ました。私は、そんな不平不満から出た質問から逃げないで、全て受け止めて答えを返すと決め、対応をしました。

丁寧に対応しているうちに、「何が評価され、何が評価されないのか」「どのように成長すれば評価されるのか」という評価基準への社員の理解が深まり、働く方向性が一つになってきました。

その評価基準をまとめた成長シートは、上司の意識も変えました。成長のための学習項目と目標値が提示されるので、何を指導しなければいけないのかが明確で、教える側もその項目を達成しようと努力をします。

上司が努力を重ねる姿を見て、部下にとっては目指したい姿が見えるようになってきました。

もう一つ大きく変わったことがあります。それは、指揮系統が明確になったことです。以前は、全社員が社長である私に直接決裁を仰いでくる仕組みで、私が全てを決めていました。社長ですから即決ですよね。しかし、これでは中堅社員が育たない。風通しの良い会社というのを勘違いしていたのです。

今では、中堅社員が責任を持って仕事をするようになり、大きく様変わりしました。
私は社員と少し遠くなり、ちょっと寂しいですけどね。

有限会社中井レストラン企画の成長シート

― 成長支援制度をさらに発展させるために実行していることはありますか。

月一回勉強会を行っています。勉強会のテーマは、成長シートの中にある項目から取り上げ、成長度合いのバラツキの大きい項目を選んで実施しています。勉強会は自主参加なのですが、ほぼ100%の社員が参加しています。

そんな中から自然発生的に、「サービング(ビールの注ぎ方)の社内大会をやろう」という声が上がりました。1位に選ばれた人は、全員にビールを注ぎ配ります。飲むと明らかに味が違うのがわかるのです。次は自分が1位になりたいと自然に思い練習するようになりました。社員に、ワールドドラフトマスターという世界30カ国で実施されているサービングの日本大会で、2位入賞を果たすほどの実力がついてきました。

成長シートのチェックとフィードバックは、上司と私が3ヶ月に一度実施しています。成長シートには成長項目とその尺度が明確になっており、社員の成長度がはっきりと確認できます。社員が成長すると、例えば店の売上が上がってきたり、お客様からの評判が良くなってきたりと良い結果が現われてきます。そして社員は、自分自身の成長がわかるようになると、不思議なことに教えなくても勝手に育ってしまうのです。

気を良くして私は、アルバイトを成長させるためにも成長シートを応用出来ないかと考えました。成長項目を決め、月末にチェックをするようにしました。成長に合わせて時給がアップします。安心して働け、やりがいも得られるため、積極的に働くようになりました。

教える社員側にも変化がありました。教え漏れが無くなるのです。それまでは忙しいあまり、社員がアルバイトに伝えていないケースが数多くありました。教える項目が明確になると、毎月チェックした際、「教えていないのは自分だ」という自覚ができるのです。これも大きな変化でしたね。

― 仕組みは、工夫を重ねられてどんどん進化しているのですね。これからのビジョンはどのようなことをお考えですか。

店長との会話飲食店は出店費用がかかるので「小さな店を多く出そう」と思っていました。社員1人にアルバイト2人ぐらいで回せる店。でもこれは止めました。なぜなら、社員1人では教え合う環境が無いので成長しない、それがもったいないと気づいたからです。

勉強が進み成長するには、社員4人にアルバイト8名ぐらいの規模が良いようです。今後は、この規模を基本にして出店したいと思っています。

さらに、辞めた女性社員が復帰できる職場にできないかとも考えています。結婚して子供ができると、主に夜の時間帯に働く仕事なので生活パターンが合わなくなり、いくら優秀でも辞めざるを得ない。本人も働きたいのにもったいないなあといつも思っていました。

そこで、働き易い昼間の時間帯の仕事を作ろうと考えています。昼カフェにする案や、ビールと相性の良い料理をデリカにしてお持ち帰りできるようにする案など、収益が上がる方法を模索中です。

現在の経営計画書には、毎年社員の目標や夢を載せています。ある社員が「ベルギーに出店」という夢を掲げました。思ってもいなかったことでした。社員に教えられ、いつかベルギーに出店しようと思うようになり、ビジョンに加えました。

その一環として、2年前に「ベルギービールと焼き鳥の店 なかい」を大阪の梅田にオープンしました。これは「異食文化コミュニケーション」による海外進出の第一歩です。ベルギーに出店するなら、日本の食文化を持ち込みたいと考えています。

この店はおかげさまで好評で、ベルギーの人からも「焼き鳥はベルギービールに良く合う。美味しいのでぜひ出店を」というオファーをいただけるようになりました。何せ海外は初めてなので、しっかり準備をしてからと思っています。

6.社員の成長なくして理念達成はできない

― 最後に、ENTOENTOへ期待することをお聞かせ下さい。

弊社の経営理念は3つあります。

1.お客様をはじめ、そこで働くすべての人が幸せになる企業。
2.人の心を温かくするサービス。
3.楽しく快適な食空間を提供し続ける集団。

この3つの理念を達成するには、やはり社員の成長無くしてはありません。そのためには、仕組みを進化させることが重要だと常々考えています。成長塾参加後も、ENTOENTOさんからは学ぶことが沢山ありますね。私はタイムマネジメントを身につけるためTTM研修に参加したり、マネージャーを生産性向上セミナーに参加させたりしています。

今後も、定期的なアドバイスを含め、ENTOENTOさんには末永く支援をお願いしたいと思っております。

堺筋本町店で

有限会社中井レストラン企画様、お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。


有限会社中井レストラン企画様のホームページ
※ 取材日時 2013年


 

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